稲積陽菜の経歴・プロフィール!両親や出身校、コンサート情報もリサーチ!

    今、クラシック音楽界で注目を集める若き才能の一人・稲積陽菜(いなづみ ひな)さん。

    2024年の第5回日本ショパンピアノコンクールで見事第1位に輝き、2025年のショパン国際ピアノコンクール本選への出場権(予備審査免除)を獲得したことで、その名は一気に広まりました。

    しかし、稲積さんの魅力は他にもたくさん!

    その演奏の裏には、想像を絶するほどの葛藤と「第二の人生」と語るほどの深いスランプ、そしてそこからの奇跡的な再起があったようです。

    この記事では、ピアニスト・稲積陽菜さんの基本的なプロフィールや経歴、音楽の原点となった両親とのエピソード、桐朋学園から慶應義塾大学大学院へと続くユニークな学歴(出身校)、そしってコンサート情報まで、稲積さんの「今」と「これから」をリサーチしました!

    稲積さんの素晴らしい演奏動画も引用にて紹介していますので、ぜひご視聴ください!

    稲積陽菜さんのプロフィールと経歴について

    出典:YouTube
    ショパン作曲マズルカほか
    ショパン

    まずは、いつものようにピアニスト稲積陽菜さんの基本的なプロフィールを経歴とともに紹介します。

    稲積陽菜さんのプロフィール(基本情報)

    プロフィールを表にまとめました。

    項目内容
    氏名稲積 陽菜(いなづみ ひな)
    生年月日2003年9月9日
    年齢22歳(2025年時点)
    出身地新潟県(育ちは東京)
    職業ピアニスト
    所属桐朋学園大学音楽部4年(特待生)
    (2026年4月より慶應義塾大学大学院進学予定)
    SNSYouTube (HINA INAZUMI)

    稲積陽菜さんの主な受賞歴

    稲積陽菜さんの実力は、数々のコンクール実績をみれば一目瞭然!

    とくにここ近年の活躍は目覚ましいものがあります。
    その一部を紹介します!

    • 2024年 第5回日本ショパンピアノコンクール 第1位
      • これにより、世界最高峰のコンクールの一つである「ショパン国際ピアノコンクール2025」の予備審査免除権を獲得しました。
    • 2023年 第92回日本音楽コンクール ピアノ部門 第2位
      • 前年の入選から大きく飛躍し、国内最高峰のコンクールで実力を示しました。
    • 2023年 第10回アリオン桐朋音楽賞 本賞受賞
    • 2022年 第13回桐朋ピアノ・コンペティション 第1位
    • 2019年 第73回全日本学生音楽コンクール ピアノ部門 高校生の部 全国大会 第2位
    • 2018年 第20回日本演奏家コンクール 中学生の部 第1位・準グランプリ
    • 2018年 第5回桐朋学園全国ジュニア音楽コンクール ピアノ部門 中学校の部 第1位

    これ以外にも多数の入賞歴があり、まさに「コンクールキラー」とも言える実力者ですが、稲積さんご自身はコンクールに対して複雑な思いを抱えていた時期もあったようです。

    稲積陽菜さんの学歴(出身校)- 幼少期から大学院進学まで

    出典:YouTube
    バッハ作曲「トッカータ」ほか

    稲積陽菜さんが歩んできた、これまでの学歴をみてみましょう!

    幼少期~音楽教室時代

    稲積陽菜さんは新潟県で生まれ。

    その後東京で育ちました。

    ピアノを始めたのは2006年頃。

    当時、おもちゃのピアノに夢中になっている姿を見たご両親が、「ピアノを習わせてみよう」と思ったのがきっかけだったとのこと※。

    才能はすぐに開花し、2007年(4歳頃)には桐朋学園大学音楽学部附属 子供のための音楽教室 仙川教室に入室。

    ここから本格的なピアノ教育がスタートします。

    ※参考|Graportより

    中学・高校時代 – 葛藤と才能の開花

    中学は、勉強に力を入れている東洋英和女学院中学部に進学。

    しかし、稲積さんの人生が大きく動き出すのは高校進学時です。

    2019年、桐朋女子高等学校 音楽科(男女共学)に入学。

    音楽に本格的に打ち込む環境に身を置きますが、ここでは人生最大の葛藤と「迷い」を経験することになります。

    この高校時代が、稲積さんの音楽家としての「核」を形成したと言っても過言ではないかもしれません。

    ※参考|Graportより

    大学時代 – 特待生としての現在

    2022年、高校での苦難を乗り越えた稲積陽菜さん。

    同年、桐朋学園大学音楽部特待生として入学します。

    現在(2025年度)は4年生として在学中であり、2023年度・2024年度の青山音楽財団奨学生、2025年度のRMF(ローム ミュージック ファンデーション)奨学生としても選ばれるなど、学業・演奏活動ともに充実した日々を送っています。

    2026年、慶應義塾大学大学院へ

    そして、現在。稲積さんは、ご自身のキャリアにおいてユニークな選択を発表しました!

    2026年4月より、なんと慶應義塾大学大学院に進学することを決定。

    音楽大学のトップで学びながら、なぜ総合大学の大学院へ進むのか気になりますよね?

    その理由は、端的に言うと、「演奏だけにとどまらない深い探究心」にあるんじゃないかと思います。

    大学院では「奏者の感情的関与が聴衆の感情喚起に及ぼす影響」という、興味深いテーマの研究を行う予定とのこと※。

    これは、彼女が後述するリサイタルでも取り組む「演奏と感情の科学」というテーマに直結しており、ピアニストとしての視点と研究者としての視点を融合させようという、新しい音楽家のあり方を示すものだと思われます。

    ※参考|PRTIMES|ピアニスト稲積陽菜、慶應大学院進学を機に挑むヤマハ「Disklavier ™︎」を用いたピアノリサイタル開催決定

    稲積陽菜さんの転機

    稲積陽菜さんの経歴は一見すると華やかに見えますが、その裏には壮絶な「暗黒時代」がありました。彼女は自らの経験を包み隠さず語っており、その人間的な弱さと強さが、多くの人々の共感を呼んでいます。

    中学時代 – 「当たり前」になったコンクール

    稲積さんの葛藤は、小学5年生から始まった全日本学生音楽コンクール(学生音コン)への出場が「当たり前」になった頃からとのこと。

    中学時代、「勉強との両立」よりも、ピアノに自分を「縛り付けていた」と語っています。

    コンクールで勝つことが至上命題となり、音楽を楽しむ余裕を失い、多くの本番が「苦しい経験」でもあったようです。

    高校1年 – 恩師の言葉と「人生最高の成績」

    転機が訪れたのは、桐朋女子高等学校に入学した高校1年生の時。

    当時師事し始めた先生からかけられた「無理に出なくていい、自分で決めたらいい」という言葉で心を救われた稲積さん※。

    実はこの時の学生音コンで全国大会に進めなかったら、音楽高校を辞める決意をしていたそう。しかし、初めて「自分の意思」で出場を選んだこのコンクールで、稲積さんは「人生で最高の成績」となる全国大会第2位を獲得します。

    この経験は、稲積さんが「他者の評価」から解放される第一歩となるきっかけとなりました。

    ※参考|MUSICMAN|ピアニスト・稲積陽菜、日本音コン2位の精鋭が乗り越えた挫折と苦悩 トッパンホールでデビューリサイタル開催

    高校2~3年 – 燃え尽きと「第二の人生」

    しかし、最大の試練は高校2年生の時に訪れます。コロナ禍の影響も重なり、彼女は深刻な「燃え尽き症候群」に陥りました。

    練習へのやる気を失い、高校3年生になるとメンタルと身体の調子を完全に崩し、舞台に立つことができなくなるほどの危機を経験します。

    稲積陽菜さんは、この時期を「第二の人生」と表現し、「自分は一回死んでいて、体だけ生き残っていた」感覚だったと、生々しく語っています※。

    この絶望的な状況から彼女を救い出したのは、一人のライバルからかけられた言葉でした。

    舞台に立つことを諦めていた稲積さん。

    その言葉によって「絶対に立ち直ってもう一度頑張りたい」と決心。

    桐朋学園大学の特待生入試に臨みます。

    この入試が、稲積さんにとって舞台に立てなくなって以来、初めての人前での演奏でした。

    ※参考|MUSICMAN|ピアニスト・稲積陽菜、日本音コン2位の精鋭が乗り越えた挫折と苦悩 トッパンホールでデビューリサイタル開催

    大学時代 – 「私の音楽人生は始まった」

    大学入学後も、彼女の迷いは続きます。

    初めて日本音楽コンクールの本選に進出した際も「ここまで残る資格がなかったのに残ってしまった」という複雑な心情を抱えていたとのこと。

    しかし、翌年に再挑戦し、第2位という結果を出したことで、ようやく「コンクールでの成績を求める人生」から解放されます。

    「私の音楽人生は始まったのかも」

    そう振り返る稲積さんの言葉には、長いトンネルを抜け、自分だけの音楽を見つけた喜びが感じられますね!

    演奏に宿る深い抒情性と強さの源は、こうした壮絶な経験と、そこで見つけた「言葉」たちにあるのかもしれません。

    稲積陽菜さんのメディア活動

    出典:YouTube:公式チャンネルより引用

    稲積陽菜さんの活躍は、国内にとどまりません。

    2017年には「Jugent musiziert」より招待され、ドイツ6都市でのコンサートに出演。
    若くして国際的な舞台を経験しています。

    そして2025年、ショパン国際ピアノコンクールという世界最高峰の舞台に挑みます。

    2025年5月に行われた予備予選では、ラベンダー色のドレスで登場し、エチュードやノクターンなど5曲を披露。

    「硬質な音の響きながら抒情的でロマンティック」と高く評価されました。

    YouTubeとCD – 「自分だけの道」を拓く

    王道のクラシックピアニストとしての道を歩みながら、メディアでの発信にも積極的な稲積さん。

    YouTubeチャンネル「HINA INAZUMI」では、日々のvlog(動画ブログ)、真剣な演奏動画、コンクール準備の裏側、そして時折見せるユーモラスな一面などを発信し、多くのクラシックファンから支持を受けています。

    また、2024年4月には、待望の1stCDアルバム『Charm』をリリース。

    『Charm』は「魅力」「魔法」そして「お守り」という意味が込められており、「このCDがいつかあなたのお守りになれたら」という彼女の温かい想いが詰まったアルバムです。(収録曲:シューマン 幻想曲 ハ長調 Op.17、ラヴェル『鏡』ほか)

    稲積陽菜さんのコンサート情報(2025-2026)

    出典:YouTube
    ベートーヴェン作曲「ピアノ・ソナタ第16番」
    ベートーヴェンの肖像

    そんな稲積陽菜さんの生演奏を聴いてみたい、という方も多いのではないでしょうか?

    2025年11月から2026年1月にかけて、稲積さんの新たな挑戦となるピアノリサイタルツアーが開催されます。

    詳細は公式サイトまたは、各種チケットサイト等でご確認ください!

    【会場までの移動・宿泊サポート】遠方からお越しの方へ

    演奏を現地で体験してみたい方にとって、お役に立てれば幸いです。
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    リサイタル『伝統の継承、未知への探求──』

    このリサイタルのテーマは、まさに稲積さんの現在地を示すもの。

    最大の特徴は、ヤマハのディスクラビア(Disklavie)という、演奏者の繊細なタッチやペダリングを完全に再現できる特殊なピアノを用いる点です(京都公演を除く)。

    お聴きになる皆さんは、単に音楽を聴くだけでなく、稲積さんの研究に「研究協力者」として参加するような、新しい音楽体験をすることになるかもしれませんね!

    【プログラム構成】

    • 前半: J.S.バッハモーツァルトベートーヴェンといった、私たちが知る「伝統」の王道作品。
    • 後半: ボルトキエヴィチ、リャードフ、モンポウ、レヴィツキなど、一般にはあまり知られていない作曲家たちの「未知」なる作品群。

    伝統と革新、演奏と研究。稲積陽菜さんのすべてが詰まったリサイタルとなりそうです。

    【コンサート日程】

    開催日会場開場時間開演時間
    2025年11月28日(金)青山音楽記念館 バロックザール(京都)18:1519:00
    2025年12月21日(日)ヤマハグランドピアノサロン名古屋(40席限定)14:3015:00
    2026年1月11日(日)ヤマハ仙台サロン(40席限定)14:3015:00
    2026年1月25日(日)浜離宮朝日ホール(東京)18:1519:00

    ※名古屋、仙台公演は40席限定と非常に貴重な機会となります。

    チケット情報は公式ホームページなどでご確認ください。

    稲積陽菜さんの経歴・プロフィール:まとめ

    今回は、今最も注目されるピアニスト・稲積陽菜さんについて紹介しました。

    単に才能に恵まれた天才ピアニストという言葉では収まりきらない、深い思索と人間的な魅力、そして「自分だけの道」を切り拓く強い意志を持った稲積さん。

    迷いを乗り越え、「第二の人生」を歩み始めた稲積さんが、演奏家として、そして研究者として、これからどんな「未知の探求」を見せてくれるのか。これからの挑戦も大いに期待しましょう!

    【この記事のポイント】

    • 稲積陽菜は2003年新潟生まれ、東京育ちの若手ピアニスト。
    • 2024年日本ショパンコンクール第1位、2023年日本音楽コンクール第2位など、国内主要コンクールを席巻。
    • 桐朋女子高校、桐朋学園大学(特待生)を経て、2026年4月から慶應義塾大学大学院へ進学予定。
    • 高校時代に「一回死んだ」と語るほどの深刻なスランプとメンタル不調を経験するも、周囲の言葉に支えられ奇跡的に再起した。
    • ピアノを始めたのは、おもちゃのピアノで遊ぶ姿を見た両親の「習わせてみよう」というきっかけから。
    • YouTubeやCD『Charm』のリリースなどメディア活動も活発に行い、新しいピアニスト像を模索している。
    • 2025年11月からは「演奏と感情の科学」をテーマに、ディスクラビアを用いたリサイタルツアーを開催する。

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