聴くだけで心が温まるメロディで有名な『パッヘルベルのカノン』。
普段クラシック音楽を聴かない方でも、一度は耳にしたことがあると思います。
もともと管弦楽曲として作曲された作品ですが、
ピアノ版や弦楽器版など、さまざまなアレンジがなされており、
「自分でも弾いてみたい!」と思われる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では「カノンって初心者でも弾けるの?」という疑問に答えながら、
難易度別おすすめ楽譜や、さまざまな聴き比べを紹介します。
また、紹介楽譜にはリンクも設置しますので、
ご自身で実際に吟味してみるのも楽しいかもしれません。
なお、解説はいつものごとくざっくり解説です。
パッヘルベル・シリーズはコチラから!
カノン以外の作品も知りたい方は⬇️
「カノン」はピアノ初心者でも弾ける?
癒しのメロディとして、世界中で愛されている『パッヘルベルのカノン』。
聴いているだけでリラックスして、心が癒されますよね。
でも、読者の方の中には、この曲を自分でも弾いてみたいと思われている方も多いと思います。
とくにピアノで弾いてみたい方にとっては、難易度や楽譜などが気になるのではないでしょうか。
そこで以下では、
・「カノンは初心者でも弾けるのか」
・「難易度は?」
・「おすすめ楽譜は?」
といった疑問についてお答えします。
ピアノ初心者でも弾ける?
まずはこの疑問から。
以前ピアノを習っていたけど再開したくなった方、
あるいは、まったくの初心者の方など状況はさまざまだと思います。
でも結論から言うと、
「カノンはピアノ初心者の方でも弾けます!」
その理由は、
「カノンの楽譜には難易度別にさまざまな楽譜があるから」です。
なので、音符と鍵盤の位置さえ覚えてしまえば(最初は難しいかもですが)、
初心者の方でも十分に弾けます。
練習では、ゆっくりと何度も反復練習が大切ですよ!
ということで、今回はここまで・・・。
では寂しいので、せっかくこの記事をお読みいただいているので、
『カノン』についてホンの少しだけ、知識を深めてみませんか?
以下でざっくりと解説します。
「カノン」の解説
今でこそ『パッヘルベルのカノン』として有名なこの曲。
でも実は本当のタイトルがあることをご存じでしょうか。
もともとは、
『3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調』という長ったらしいタイトルで「カノン」と「ジーグ」という2つの部分で構成されています。
なので『パッヘルベルのカノン』として知られるのは、
後半の「ジーグ」が省かれた前半部分なわけですね。
また、作曲当初は室内楽のための作品だったので、
ピアノソロ版やヴァイオリンソロ版は作曲されていませんでした。
ちなみにコチラが本来の作品です⬇️
3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調
「ジーグ」は6:25〜
じゃあ「カノン」って何?
と思った方も多いと思います。
超絶簡単にいうと、
「カノン」と西洋音楽における作曲技法の1つです。
その特徴は、同じメロディを出発点を変えながら演奏すること。
イメージとしては「輪唱」に近いかもしれません(「カエルの歌」的なやつ)。
とはいえ「カノン」の場合は、
音の高低を変えたり上下を反転させたりもするので、
複雑といえば複雑です(長さを変更する場合もあります)。
ちなみに、語源は古代ギリシャ語で「棒」とか「定規」「基準」を意味するらしいです。
カノンは音楽形式の1つなので、
バッハはもちろん、20世紀ではマーラーやラフマニノフといった作曲家などもカノン形式の作品を作曲しています。
ついでに「ジーグ」とは?
せっかくなので、後半部分の「ジーグ」も解説しておきます。
「ジーグ」とは、パッヘルベルやバッハなどが活躍した、
バロック時代における舞曲の1つ。
主に組曲に取り入れられ、
フランス風やイタリア風などさまざまなバリエーションが流行しました。
20世紀後半に入ってから再び注目を集めた
この作品はあまりにも有名なので、
パッヘルベルが生きていた当時から演奏され続けていると思いますよね。
しかし実際はそんなことはなく、
『カノン』に限らずパッヘルベルが残した作品は、
彼の死とともに時代遅れとなり、
やがて忘れ去られてしまいました。
この曲が再び注目を集めたのは、実は20世紀も半ばになってからのこと。
1968年にジャン=フランソワ・パイヤール室内管弦楽団によって編曲・録音されたことがきっかけでした。
その後10年で人気が爆発し、
1970年代からは室内楽のスタンダードとして定着することとなります。
そのため、意外にも『パッヘルベルのカノン』は歴史的にみれば、
最近の流行曲というわけです。
カノンの難易度は?おすすめ楽譜を紹介!
カノンについて簡単に解説したところで、
以下では難易度別のおすすめ楽譜を紹介します。
まったくの初心者の方用から、
少しピアノを弾いたことがある方用まで紹介しますので、
ご自身のレベルに合わせて参考にされてください。
「カノン」の難易度は?
気になる「カノン」の難易度ですが、
こちらも結論から言うと「楽譜により異なる」というのが答えです。
上述の通り、この作品は室内楽として作曲されたので、
ピアノ曲アレンジは容易なものから一般的なレベルのものまでさまざまあります。
ちなみに、全音ピアノピースを見ると、
難易度は「C」となっています。
なので、こちらの楽譜で演奏するには結構な練習が必要なので、
完全初心者の方には難しいかもしれません・・・。
おすすめ楽譜初級編①:ピアノ・ソロ ピアノ初心者のためのクラシック入門35曲 (やさしいピアノ・ソロ)
カノンはどの世代にも人気のある作品なので、さまざまなアレンジが出版されています。
その中でもおすすめがこの1冊。
『ピアノ・ソロ ピアノ初心者のためのクラシック入門35曲 (やさしいピアノ・ソロ)』は、初心者用ではあるものの、作品のエッセンスを十分に活かしたアレンジがなされています。
また、音符にカナがついているのも、おすすめできる理由の1つです。
『カノン』の他にも、全部で35曲収録されているので、
モチベーション維持にもピッタリだと思いますよ!
おすすめ楽譜初級編②:ヤマハぷりんと楽譜
「楽譜は場所がかさばるからちょっとな・・・」
「1曲だけで良いんだけど」「楽譜をめくるのが面倒」
という方には、難易度別に選べて1曲からでも購入可能な、
ヤマハぷりんと楽譜が良いかもしれません。
買った楽譜は近くのコンビニですぐに印刷できますし、
タブレットやスマホでも楽譜を見られのも良いですね。
利用には月額料金(990円)がかかりますが、25万曲以上が収録されているのは魅力。
さらに、最初の1ヶ月間はお試し期間として無料で利用できて、その間ならいつでも解約OK。
気になる方は要チェックです。
「カノン」のおすすめ楽譜初級編~中級編①:ピアノソロ いろいろなアレンジを楽しむ パッヘルベルのカノン (付録:遠い日の歌) (ピアノ・ソロ)
こちらは「カノンのアレンジ7曲」と「遠い日の歌のアレンジ3曲」をおさめたユニークな楽譜です。
難易度としては、初級〜中級なので、初心者向きではありません。
でも、オルゴール・バージョンやジャズ・バージョン、ボサノバ・バージョンなどが収録されているので、いろいろなアレンジを楽しみたい方にはピッタリの楽譜だと思います!
おすすめ楽譜初級編~中級編②:やさしいピアノ・ソロ クラシック名曲50選
誰でも1度は聴いたことのあるクラシックの名曲を、気軽に演奏するための1冊です。
こちらは『カノン』のほか50曲を収録。これ1冊でかなりの名曲を楽しめます!
指番号が付いているのはもちろん、
音楽用語や音楽記号も解説してくれているので、勉強にもなりますよ!
ただし、見てみたところ完全初心者向けではない感じがするので、
ある程度楽譜が読めるようになってからが良いでしょう。
「カノン」の聴き比べも紹介します
あまりたくさん紹介しても迷ってしまいますので、
楽譜紹介は以上になります。
今回紹介した意外にもたくさんの楽譜がありますので、
じっくりとご自身の力量や意欲と相談しながら探してみてくださいね!
ということで、最後にさまざまな『カノン』を紹介して、終わりにします。
いろいろな『カノン』をお楽しみください!