ランゲ「花の歌」のピアノ難易度を超絶解説!レベルは?何年生で弾ける?【無料楽譜あり】

    • 「ランゲの『花の歌』、優雅で素敵な曲だけど、自分や子供には弾けるかな?」
    • 「発表会の曲を探しているけど、難易度はどれくらいなんだろう?」

    春のように優しく華やかなメロディーが魅力のグスタフ・ランゲ作曲「花の歌」。

    ピアノ発表会やレッスンで人気の高い名曲ですが、いざ挑戦するとなると、その難易度が気になりますよね。

    記事の前半では「花の歌」の正確なピアノ難易度、あなたのレベルに合っているかどうか、美しく弾きこなすためのコツを解説し、記事の後半では「無料で楽譜を手に入れる方法」も解説しています。

    先に結論からお伝えすると・・・。

    「花の歌」の難易度は、ピアノ教則本『ブルグミュラー25の練習曲』を修了したレベルかなと。

    以下で詳しく解説しますね。

    筆者は3歳でピアノを開始。紆余曲折を経て、かれこれ30年以上ピアノに触れています。音大には行っておらず、なぜか哲学で修士号というナゾの人生。

    結論:「花の歌」のピアノ難易度は《ブルグミュラー25の練習曲》修了レベル

    出典:YouTube:CANACANA family様より

    改めて結論です。

    「花の歌」の難易度は、多くのピアノ学習者が使用する『ブルグミュラー25の練習曲』を弾き終えたくらいのレベルかなと思っています。

    というのも、曲中に3和音のアルペジオ(分散和音)、装飾音符、左手の跳躍などが登場しますが、ブルグミュラーで習得するテクニックなら、十分いけるかなと。

    つまり、基本的な技術が身についていれば、譜読みもそれほど難しくなく、楽しく取り組めると思いますよ!

    他の有名なピアノ曲と難易度を比較すると、以下のような位置づけになります。
    あくまでも参考としてですが。

    曲名作曲者難易度(易→難)
    エリーゼのためにベートーヴェン★★★☆☆
    花の歌ランゲ★★★☆☆
    乙女の祈りバダジェフスカ★★★★☆
    人形の夢と目覚めエステン★★★★☆

    「エリーゼのために」が弾ける方なら、「花の歌」にも十分に挑戦できるレベルかなと。

    もう少し詳しく知りたい人のために、以下の記事も用意しました。C

    「花の歌」はピアノ教則本でどれくらいのレベル?

    出典:YouTube

    ご自身の使っている教則本と照らし合わせられるように、主要な教材ごとにもう少し詳しく難易度を見ていきましょう。

    バイエルでのレベル

    最低でも、下巻を終えていることが望ましいです

    バイエルで学ぶ基本的な読譜力と指の動きが、この曲をスムーズに練習するための土台となるので。最初に習う教則本をおろそかにすると、あとあと修正が難しくなるので、基礎練習はしっかりめに。

    >>アマゾン:標準バイエルピアノ教則本

    ブルグミュラーでのレベル

    最も分かりやすい基準が「ブルグミュラー25の練習曲」です。25番「貴婦人の乗馬」や18番「気がかり」、2番「アラベスク」といった曲をマスターしていれば、挑戦するのに最適なタイミングだとおもいます。とくに、アルペジオや軽やかな指の動きが求められる曲を経験していると、取り組みやすいはずです。

    >>アマゾン:ブルクミュラー25の練習曲 解説付

    ソナチネでのレベル

    「ソナチネアルバム第1巻」であれば、クーラウやクレメンティのソナチネの序盤に取り組んでいるレベルに相当します。ソナチネで必要とされる和音の理解や表現力があれば、「花の歌」をより音楽的に仕上げるのに役立ちますよ!

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    「花の歌」は何年生くらいで弾ける?【筆者の体験含む】

    出典:YouTube

    「うちの子は今、小学校〇年生だけど弾ける?」という疑問も多いでしょう。ピアノの進度は個人差が大きいですが、一般的な目安は以下の通りです。

    早い子で小学校中学年(3~4年生)

    ピアノを早くから始めていて、練習熱心な子であれば、小学校3~4年生で弾けるようになるケースもあります。指の独立や体力も必要になってくるため、一つの目標として良いでしょう。

    ただ、まだ手が小さい可能性があるので、後半のオクターブ部分はちょっと工夫が必要です

    筆者もこのくらいのタイミングだったと思います。

    平均的には小学校高学年(5~6年生)

    最も多くの子供たちがこの曲に挑戦するのが、小学校5~6年生くらいかなと。 読譜力やテクニックが安定し、曲の優雅な雰囲気を理解して表現できる年齢ですし。

    大人から始めた場合:ピアノ歴2~3年が目安

    大人になってからピアノを始めた方であれば、コンスタントに練習を続けて2~3年ほどが目安です。ブルグミュラー25の練習曲を終えるのが、ちょうどそのくらいの期間になります。焦らず、ご自身のペースで取り組んでみてください。

    【無料楽譜あり】「花の歌」のピアノ楽譜を入手する方法

    出典:YouTube737guam様より

    この曲を弾いてみたい方に向けて、楽譜情報もお伝えしますね。

    まずは無料楽譜を入手して、楽譜の雰囲気を見てみるのも良いと思いますよ!

    無料でダウンロードするならIMSLP(国際楽譜ライブラリープロジェクト)

    「花の歌」は作曲者であるランゲの死後50年以上が経過し、著作権が消滅したパブリックドメインの楽曲です。そのため、IMSLP(国際楽譜ライブラリープロジェクト)というサイトで、誰でも合法的に無料で楽譜をダウンロードできます。

    IMSLPからのダウンロードはこちらから!

    アレンジ版や指番号付きが欲しいなら有料楽譜がおすすめ

    無料楽譜は便利ですが、「指番号が書いていない」「印刷が不鮮明」といったデメリットもあります。

    ピアノ初心者の方や子供さんには、指使いやペダルの指示が丁寧に書かれている市販の楽譜集が断然おすすめです。全音ピアノピースや、発表会向けの曲集などに収録されています。

    1曲だけ欲しいという方は、やはり全音ピアノピースがおすすめです。

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    「花の歌」を美しく弾くための3つのワンポイントレッスン

    出典:YouTubeピアニスト 森本麻衣様より

    ただ音を並べるだけでなく、曲の持つ魅力を最大限に引き出すための演奏のコツを3つご紹介します。ピアニスト・森本麻衣さんの解説動画もぜひご視聴ください!

    ポイント①:右手メロディーは”歌うように”

    この曲の心臓部である右手のメロディーは、レガートで滑らかに。ソプラノ歌手が歌っているかのように演奏しましょう。タイトル「花の歌」ですし。

    特に、メロディーを装飾する「タラッ」という短い音符(装飾音符)は、決して重くならず、軽やかに、かつ素早く弾くのがポイントです。

    冒頭の花が風に揺れるようすが美しいですね。

    IMSLPより引用

    ポイント②:左手アルペジオは”風のように”

    左手の伴奏は、和音を分散させたアルペジオが中心です。これが重たくなると、曲全体が野暮ったい印象に。手首の力を抜き、柔らかく使って、そよ風が吹き抜けるように軽やかに演奏してください。一番下のバス音を少し響かせ、他の音は控えめに弾くと、バランスが良く音楽に立体感が出ますよ!

    ポイント③:ペダルは”濁らせない”

    ペダルは、響きを豊かにする魔法ですが、使い方を間違えると音が濁ってしまいます。「花の歌」では、基本的に和音(ハーモニー)が変わるタイミングで素早く踏み変えるのが基本です。左手の和音が変わる音をよく聴き、響きが濁る前にペダルを上げ、次の和音を弾くと同時に踏み込みましょう。踏みすぎには注意です。

    ここがむずかしい!

    急な雨に打たれるようすを表現しているかのような中間部。テンポもぐっと上がります。
    曲調が大きくかわるため、ここは難所かもしれません。ゆっくりと、一音ずつ確認しながら練習しましょう!

    IMSLPより引用

    レッスンにかよっている人は、先生のアドバイスをしっかち聞きましょう!

    作曲者グスタフ・ランゲと作品解説

    最後に、この曲を生み出した作曲家と、作品の背景について少しだけ触れておきましょう。曲への理解が深まると、演奏もより一層楽しくなります。

    作曲者グスタフ・ランゲはどんな人?

    グスタフ・ランゲ(1830-1889)は、19世紀に活躍したドイツの作曲家です。彼は当時、家庭でピアノを楽しむ人々のために、親しみやすくロマンティックな雰囲気の「サロン音楽」を数多く作曲しました。「花の歌」は、彼の作品の中で最も有名な一曲です。

    ランゲは生涯で500曲近くの作品を作曲し、「花の歌」の他にも「荒野のバラ」や「エーデルワイス」などで知られています。

    出典:YouTube

    「花の歌(Blumenlied)」とはどんな曲?

    原題は「Blumenlied」、作品番号はOp.39です。その名の通り、まるで色とりどりの花が咲き乱れる庭園を散策しているかのような、幸福感に満ちた優雅な曲想が特徴です。技巧をひけらかすような難しさはなく、聴き手の心を和ませるメロディーの美しさで、発表当時から現代に至るまで世界中のピアノ愛好家に愛され続けています。

    個人的には、3歳の頃に習っていた先生が、よく弾いてくれたのを今でも覚えています。

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    「花の歌」のピアノ難易度解説:まとめ

    この記事のポイントをもう一度おさらいして、終わりにしますね。

    • 難易度:ブルグミュラー25の練習曲の修了レベル。「エリーゼのために」と同程度。
    • 教則本レベル:バイエル修了、ブルグミュラー終盤~修了、ソナチネアルバム第1巻の序盤。
    • 弾ける年齢:早い子で小3~4年生、平均的には小5~6年生。大人の初級者ならピアノ歴2~3年が目安。
    • 楽譜:IMSLPで無料ダウンロード可能。初心者には指番号付きの市販楽譜がおすすめ。
    • 弾き方のコツ:右手は歌うように、左手は軽やかに、ペダルは濁らせないことが重要。

    「花の歌」は、ピアノの基本的なテクニックを丁寧に練習すれば、必ず美しく弾きこなせるようになる、挑戦しがいのある素晴らしい曲です。この記事が、あなたの「弾いてみたい!」という気持ちを後押しできれば幸いです。

    ぜひ、憧れの「花の歌」に挑戦して、あなただけの素敵な花を咲かせてみてください!

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