トランペットとサックスの違い:音色、構造、演奏方法などを徹底比較

トランペット

    この記事ではトランペットとサックスの違いについて解説します。

    この記事を読むと以下のことがわかりますよ!

    • トランペットとサックスの歴史
    • 金管楽器と木管楽器の違い
    • トランペットとサックスのどちらが吹きやすい?
    • 音の出し方の違いは?
    • メンテナンス方法

    これらのことがサクッとわかるので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!

    歴史的背景と人気

    トランペットとサックスの成り立ちについてざっくりと解説します。
    ここに書いてあることを頭に入れておけば、まずは事前の知識としてはOKです。

    トランペットの歴史

    トランペットは、古代文明にまで遡ることができる非常に歴史の長い楽器
    もともとは軍事や儀式のために使用されていましたが、やがてクラシック音楽やジャズなどの音楽ジャンルでも重要な役割を担うようになりました。

    特にバロック時代には宮廷音楽で活躍し、ハイドンバッハの作品にも取り入れられています。

    トランペットの種類は以下の通りです※。

    • ピッコロ・ドランペット
    • コルネット
    • トランペット(in C , B♭)
    • フリューゲルホルン
    • バス・トランペット
    • トライアンファル・トランペット

    ※参考|野中貿易株式会社より

    ハイドン/トランペット協奏曲 出典:YouTube

    サックスの歴史

    一方、サックスは比較的新しい楽器で、19世紀にアドルフ・サックスによって発明されました

    クラシック音楽の他、ジャズやポップスの分野でも人気が高く、多くのアーティストに愛用されています。

    20世紀初頭にはジャズの発展とともに普及し、サクソフォン奏者の登場によって、即興演奏の文化が根付いていきました。

    サックスいもいくつか種類がありますので、自分に合ったサックスを選びましょう。
    サックスの種類は以下の通りです※

    • ソプラニーノ
    • ソプラノ
    • アルト
    • テナー
    • バリトン

    ※参考|野中貿易株式会社より

    ちょっと古い映像ですが、ジョン・コルトーレン(ジャズ)の演奏です。
    めちゃくちゃかっこいいですよ!

    My Favorite Things(私のお気に入り) 出典:YouTube

    楽器の人気と変遷

    時代によって楽器の人気は変化しており、昭和の時代にはトランペットが非常に人気がありました。

    しかし、平成以降はサックスが注目されるように。
    特にジャズやポップスの影響で、サックスの温かみのある音色が多くの人々に親しまれ始めます。

    映画音楽やアニメのサウンドトラックでもサックスの印象的なフレーズが使われることが増え、人気がさらに高まりました。サックス版「名探偵コナン」のメインテーマ、かっこいいですね。

    出典:YouTube

    金管楽器と木管楽器の違い

    もう一つ大切な疑問として、「どこが違うの?」と疑問に思っている方もいますよね。

    簡単に答えると、違いは「音の出し方」と「素材」です。

    金管楽器(トランペット、ホルン、トロンボーンなど)は金属製で、唇を振動させて音を出します。

    一方、木管楽器(フルート、クラリネット、サックスなど)は木や金属で作られ、リードの振動や息の流れを利用して音を出します。

    また、金管楽器は基本的に「倍音」を活用し、ピストンやスライドで音程を変えますが、木管楽器は指穴やキーを操作して音を変えるのが特徴。

    どちらも独自の魅力があり、吹奏楽やオーケストラで重要な役割を果たします。

    フルートが木管楽器に分類されるのは、昔は木で作られていたことと、エアリード(空気による振動)を使って音を出すからです。

     楽器の分類

    • トランペット: 金管楽器(唇を振動させて音を出す)
    • サックス: 木管楽器(リードを振動させて音を出す)

    材質と構造

    • トランペット: 主に真鍮製。マウスピース、バルブ、ベルで構成。
    • サックス: 金属製の管体だが、リードを使用するため木管楽器に分類。

    サイズと重量

    • トランペットは比較的コンパクトで持ち運びが容易。
    • サックスは種類によってサイズや重量が異なり、テナーやバリトンサックスは特に重い。
    • トランペットの重量は約1kg程度であるのに対し、アルトサックスは約2.5kg、テナーサックスは約3kgにもなります。

    サックスとトランペット、どちらが吹きやすい?

    これもよくある疑問ではないでしょうか。

    結論としては、「人による」が答えかなと思います。

    サックスはリードを振動させる仕組みで、息をしっかり入れれば比較的容易に音が出せます。

    しかし、キー操作が多く、指使いを覚えるのに時間がかかることも。

    一方、トランペットは息の量よりも「唇の振動」が重要で、正しいアンブシュア(口の形)を身につけないと音が出しづらいです。

    ただし、キーは3つしかなく、運指はシンプル。
    そのため「最初の音出しはサックスの方が簡単」「指使いはトランペットの方がシンプル」という違いがあります。

    初心者ならサックスの方が入りやすいですが、どちらも練習次第で上達できますよ!

    トランペットの演奏技術

    ポイントは以下の3つです。

    • アンブシュア(口の形)が重要で、初心者は最初の音を出すのが難しい。
    • 高音域を出すためには、高度な息のコントロールが必要。
    • 唇の筋力が要求されるため、長時間の演奏には体力が必要。

    サックスの演奏技術

    • 比較的音が出しやすいが、美しい音色を出すには適切なアンブシュアが必要。
    • キー操作が複雑で、指の運びに慣れるまで時間がかかる。
    • ビブラートやジャズ特有の表現技法(グローリング、サブトーンなど)を習得するには時間がかかる。

    音の出し方と音色

    サックス

    トランペットの音の出し方

    トランペットは、マウスピースに唇を当てて振動させる(バジング)ことで音を出します。
    音色は明るく、力強い特徴があります。

    サックスの音の出し方

    サックスは、リードを振動させることで音を出します。
    温かく柔らかい音色が特徴で、表現力が豊かであることが特徴です。

    音域と柔軟性

    音域については以下の通りです。

    • トランペット: 高音域が得意で、ミュートを使用することで音色の変化が可能。
    • サックス: 幅広い音域を持ち、オクターブキーを使用することで高音域の演奏が容易。

    トランペットの最高音域はプロ奏者であればハイFやハイGにも達し、サックスはアルトの場合、フラジオ音域(超高音)まで使うことができます。

    サックス orトランペット、始めるならどっち?

    どちらを始めるか迷ったら「音の出しやすさ」「演奏の難易度」「音楽ジャンル」などから逆算して考えましょう。

    サックスはリードを使い、比較的音が出しやすいですが、運指が複雑です。

    一方、トランペットはシンプルな指使いですが、唇のコントロールが難しく、最初は音を出すのに苦労する人も多いようです。

    演奏できるジャンルも異なり、サックスはジャズやポップス、クラシック、吹奏楽など幅広く、トランペットはオーケストラや吹奏楽、ジャズで活躍します。

    繰り返しになりますが、初心者向けとしてはサックスの方が取り組みやすいと言われますが、最終的には「好きな音」で選ぶのが一番です。

    メンテナンスと手入れ

    最後に、メンテナンス方法の違いも紹介しますね。
    それぞれ3つのポイントにまとめました。

    トランペットのメンテナンス

    • 分解して水洗いが可能。
    • 定期的なバルブオイルの塗布が必要。
    • ピストンやスライドの清掃が重要。

    参考|CENTRAL MUSICAL INSTRUMENTS

    サックスのメンテナンス

    • スワブで内部の水分を拭き取る必要がある。
    • リードの交換が必要で、消耗品のコストがかかる。
    • キーのバネやタンポの劣化にも注意が必要。

    トランペットとサックスの違い:まとめ

    ということで、今回はトランペットとサックスの違いについて解説しました。
    それぞれ魅力をなんとなくでもご理解いただけたのではないでしょうか。
    どちらにするかは、音楽の好みや演奏の目的によって違うので、本人次第かなと思います。

    ぜひ自分に合った楽器を見つけ、楽しい音楽ライフを送ってください!

    これから新しく楽器を購入される方は、こちらの記事も参考になりますよ!

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