ジョージ・ガーシュウィンおすすめ代表曲8選。作品の特徴も併せて解説!

    アメリカ音楽を代表する作曲家ガーシュウィンの代表曲には、どのようなものがあるのでしょうか。「聴いたことある!」という作品から、斬新な作品まで幅広く紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。

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    ガーシュウィン代表作おすすめ10選

    38歳で夭折したガーシュウィンですが、歌曲からピアノ曲まで多くの名曲を残しています。それでは早速紹介していきましょう。

    ガーシュウィン代表曲1、But Not For Me

    マイルス・デイビスによる

    「But Not For Me」は1930年に上演されたミュジカル「Girl Crazy」のために書かれた作品です。もともとは歌詞付きの作品であり、ガーシュウィン作曲、兄のアイラ・ガーシュウィンが歌詞を担当しました。

    お聴き頂いているように、ジャズのスタンダートとして現在も多くのプレイヤーによって演奏されています(動画はマイルス・デイビス主催のBAGS・GROOVEによるもの)。

    ジャズボーカリスト、エラ・フィッツジェラルドはこの作品で1960年、第2回グラミー賞最優秀女性ボーカリスト賞を受賞しています。

    ガーシュウィンの代表曲2、アイ・ガット・リズム

    チャーリー・パーカー

    But Not For Meと同様に1930年に作曲された、ガーシュウィンの代表作です。こちらもジャズのスタンダードとして知られています。体が自然に動き出してしまうような、躍動感のある作品です。

    リズムチェンジ」と言われる独特のコード進行が使用されており、そのごのジャズの発展に大きな影響を与えました。

    現在ではジャズの基礎的なコードとして定着しています。

    ガーシュウィンの代表曲3、サマー・タイム

    エラ・フィッツジェラルド
    ビル・エヴァンスのピアノVer,

    1935年のオペラ「ポーギーとベス」のために書かれたアリアです。

    黒人文化に心酔していたガーシュウィンは、全キャストが黒人という前代未聞のフォーク・オペラを作曲しました。発表当初は不評であったものの、現在ではフォーク・オペラ(ミュージカル)の金字塔の一つとしてブロードウェイなどで上演されています。

    音楽好きな方なら、一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。

    またヴァイオリニストのヤッシャ・ハイフェッツによるバイオリン独奏も有名です。

    ガーシュウィンの代表曲4、ポーギーとベス

    こちらが「サマー・タイム」が収められた「ポーギーとベス」です。1935年、ガーシュウィンがなくなる2年前に作曲されました。作品にはジャズや黒人音楽の要素が取り入れられています。

    舞台は1920年代、南部に住むアフリカ形アメリカ人の生活を描いています。3幕9場からなるオペラで、演奏時間はおよそ3時間です。

    オペラの他にも組曲や交響的絵画、ジャズアレンジなど、多くの形式で演奏されています。

    ガーシュウィンの代表曲5、ピアノ協奏曲

    1925年、指揮者ウォルター・ダムロッシュの依頼によって作曲されたピアノ協奏曲です。「ヘ長の協奏曲」や「ピアノ協奏曲 ヘ長」と表記されることもあります。

    「ラプソディー・イン・ブルー」では作曲家グローフェの手を借りてオーケストレーションを施しましたが、本作は全てガーシュウィン自身によって作曲されています。

    3楽章構成となっており、演奏時間はおよそ30分です。

    作曲者自身のピアノ演奏によってニューヨークのカーネギーホールにて初演されました。初演は好評だったものの、「ジャズなのかクラシックなのか曖昧」という意見も出たそうです。

    この曲に対してストラヴィンスキーは「天才の仕事」と賛辞を送った一方で、プロコフィエフは本作をあまり好まなかったと言われています。

    ガーシュウィンの代表曲6、セカンド・ラプソディー

    1931年に作曲された、ピアノと管弦楽のための作品です。1991年にはガーシュウィン本人による演奏が発売され話題となりました。

    1932年、セルゲイ・クーセヴィツキーの指揮、ガーシュウィン自身によるピアノ演奏でボストンにて初演されました。

    この作品についてガーシュウィンは「私がこれまでに書いた最高のものです」と語っています。
    21世紀になってから注目を集め始めた作品ですが、ガーシュウィンらしさが溢れる、エネルギッシュで繊細なメロディが特徴と言えるでしょう。

    ガーシュウィンの代表曲7、キューバ序曲

    1932年、ガーシュウィンがキューバへ小旅行をした際に触れた、現地の民族音楽や文化に影響を受けて作曲された作品です。作曲当初は「ルンバ」というタイトルが付けらまいたが、のちに「キューバ序曲」に変更されました。

    滞在時間は短かったようですが、よほどキューバの文化を気に入ったのか、ガーシュウィンはボンゴやマラカスなどの楽器を買って帰ったという逸話が残っています。

    作品は三部で構成されており演奏時間は約10分です。

    全編にわたり陽気なラテンのリズムで、ガーシュウィンの管弦楽法が冴える1曲となっています。

    スワニー

    ガーシュウィン本人による演奏です

    1919年に作曲されたガーシュウィンを代表する歌曲です。発表当初はヒットしなかったものの、スター歌手アル・ジョルソンが歌ったことにより爆発的なヒットとなりました。

    1920年に発表したレコードは225万枚を売り上げ、これによりガーシュウィンは年間1万ドルを稼ぐスターの仲間入りを果たしています。

    500曲以上作曲した歌曲の中でも、とりわけ多くの人に愛される1曲です。ちなみに、ガーシュウィンはこの曲を30分で作曲したそうです。

    ガーシュウィンの作品の特徴について

    ガーシュウィンの作品の特徴について簡単に解説します。ガーシュウィンはジャズとクラシックの融合という新しいジャンルを開拓しました。

    生涯で600曲以上の作品を作曲

    そのなかでもガーシュウィンの特徴といえば、やはり歌曲が挙げられるでしょう。

    今回のおすすめ作品でも紹介した「サマー・タイム」や「スワニー」、「But Not For Me」などがその代表であり、これらの作品はクラシックの枠を超えてジャズのスタンダードとして今日でも親しまれています。

    また、意外と知られていないかもしれませんが、1930年代のガーシュウィンは映画音楽にも取り組んでいます。

    映画「踊らん哉(かな)」の音楽を担当したガーシュウィンは、作中曲「誰にも奪えぬこの思い」で第10回アカデミー賞の歌曲賞にノミネートされました。

    ガーシュウィンは38歳という若さでこの世を去りましたが、その短い生涯で歌曲、舞台作品、管弦楽など600曲以上にも及ぶ作品を残しました。

    クラシック音楽に新しい分野を開拓

    ガーシュウィンの作品のもう一つの特徴として「シンフォニック・ジャズ」の確立にあります。

    シンフォニック・ジャズとは、クラシック音楽にジャズ的表現を取り入れた作品のことです。黒人の音楽や文化を敬愛していたガーシュウィンならではの発想と言えます。

    シンフォニック・ジャズの代表作としては「ラプソディー・イン・ブルー」が挙げられ、ラプソディー・イン・ブルーの発表以降、シンフォニック・ジャズがクラシック音楽界に浸透し新しい分野として認知されるようになりました。

    まとめ

    いかがでしたか?今回はガーシュインのおすすめ代表曲と作品の特徴について簡単に紹介しました。個人的にはピアノ協奏曲が好きで、何度も繰り返し聴いた覚えがあります。

    初めて聴く作品でも、楽しめるのガーシュウィンの大きな特徴かもしれません。

    今回紹介した作品以外にもたくさんの名曲がありますので、ぜひご自身のお気に入りの1曲を見つけてみてください!。

    次回で早くもガーシュウィン3回目。少し詳しい作品解説をしますので、ぜひお楽しみに!

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