さてさて、ショパン代表作の第2弾。
今回は10曲目から16曲目を紹介します。
前回の記事でもお伝えしたように、このシリーズを読んでいただくと、ショパン全作品の10分の1作品を知ることができます。
ぜひ、前回の記事も参考にしながらお読みいただければ幸いです。
前回の記事はコチラから飛べますよ!!
ショパンの有名・代表作の解説
本題に入る前に、簡単におさらいです(初めてご覧になる人のため)。
フレデリック・ショパン(1810年〜1849年)はポーランドに生まれ、フランスで人気を博した作曲家です。
その作品の多くがピアノのために書かれ、優美で芸術性の高いメロディにより「ピアノの詩人」と言われています。
これを読むみなさんの中にも、ショパンファンの方が多いと思います。
「プレリュード(前奏曲)」や「ワルツ」、「マズルカ」「ポロネーズ」「スケルツォ」「エチュード」など、ショパンが手掛けたジャンルはさまざまです。
幼い頃から天才的な才能を発揮したショパンですが、
体が弱く病弱のため、39歳という若さでこの世を去りました。
しかし、その高い芸術性は失われることなく、
現在でも多くの人々にショパンの作品は愛されています。
ショパンの有名・代表作、その10〜16
前回の記事では「ワルツ」「エチュード」「プレリュード」のなかから、それぞれ3曲紹介しました。
そこで今回は、おもに「ノクターン」と「マズルカ」の代表作(筆者の独断を含む)を紹介します。
ショパンの代表作その10 ノクターン編『ノクターン第1番』
ノクターンとは日本語で「夜想曲」と訳されています。
ワルツのようにきちんとした形式はなく、自由な形式が特徴です。しかし、あえて特徴をあげるとすれば「物憂げ」な感じ。もしくは「物思いにふける」って感じを表現することでしょうか・・・。
そうした意味を踏まえて、冒頭のメロディを聴いてみてください!。
まさに「物憂げ」という表現がピッタリだと思います。
ノクターン第1番は、1831年に作曲され翌年1832年に出版されています。
この作品はサロンに通うショパン愛好家から人気を集め、ショパンの出世作となりました。
代表作その11『ノクターン第13番』
普通の解説ブログなら『ノクターン第2番』を紹介すると思います。
しかーし!、そこをあえてスルーするところが筆者の捻くれているところ(笑)。
それは置いておいて・・・。
普段クラシック音楽を聴かない方にも、ぜひ聴いていただきたいのが本作。このノクターンにはショパンの情熱や悲哀、喜びなどがすべて込められています。
本作はショパンがジョルジュ・サンドと過ごした1841年に作曲され、1842年に出版されています。
最終的に2人は別々の道を選びましたが、サンドと過ごした日々は、ショパンにとってかけがえのない思い出となりました。
『ノクターン第2番』もお聴きください。これが一番有名なノクターンです。
代表作その12『ノクターン第20番 遺作』
ショパンのノクターン作品でも、人気の高い作品です。
映画『戦場のピアニスト』にも使用されているので、ご存じの方もいるかもしれません。
もともとは、ショパンの姉ルドヴィカがピアノ協奏曲2番を練習するために作曲されたそうです。本作は1830年に作曲されましたが、ショパンの死後1875年に出版されたため「遺作」と付けられています。
物悲しくも哀愁に溢れた1曲です。ピアノを練習している方なら、ぜひ弾きこなしたいですね!
ちなみに『戦場のピアニスト』をまだ見ていない方はコチラから👇
ショパンの代表作その13 マズルカ編『マズルカop7-1』
次はマズルカから3曲紹介します。マズルカとは、ポーランド特有の3拍子による舞曲です。ショパンはマズルカでも多くの傑作を残しました。
とくにこの『マズルカop7-1』はショパンのマズルカの中でももっともよく知られています。ノクターンとは違って「舞曲」なので軽快な作品ですね。
代表作その14『マズルカop59-1』
1845年に作曲されたマズルカです。1845年というと、ショパンの死の4年前であり、病に苦しんでいた時期でもありました。
そんな状況を反映してか、このマズルカにはどことなく影を感じます。
ショパンの心境や内面の苦悩をマズルカのリズムに乗せたような・・・。
それにより、苦悩を乗り越えようとしたかのような印象を受けます。
主題(テーマ)が次々と転調するのも、ショパンの微細な内面の変化を表しているのかもしれません。
代表作その15『マズルカop67-1』
1835年、ショパン25歳の頃の作品です。新天地フランスに渡ってから数年が経ち、ピアノ教師や作曲家として人気を博した時期に書かれたものです。
聴いていただくと分かると思いますが、『マズルカop57-1』と比べて圧倒的に「明るい」ですよね。
ショパンの内面的な華やかさが存分に表現されている作品だと思います。
1分ほどの短い作品ですので、ぜひ聴いてみてください!!。
ショパンの代表作その16『アンダンテ・スピナートと華麗なる大円舞曲』
ショパンが作曲したピアノと管弦楽のための作品です。本作は管弦楽バージョンとピアノ独奏版が同時に出版されましたが、ピアノ独奏版で演奏される機会が多いようです。
また、「アンダンテ・スピナートってどういう意味?」と思われた方もいるかもしれません。
アンダンテは「歩くような速さで」という意味で、スピナートは「なめらかに、落ち着いて」を意味します。今回の動画だと冒頭から5:18までがアンダンテ・スピナート部分。5:19以降がポロネーゼ部分です。「華麗な」の題名の通り、華やかなポロネーズです。
その②のまとめ
今回は「ノクターン」「マズルカ」を中心に7作品を紹介しました。
マズルカ以降の作品は、初耳の方も多いと思います。動画をご覧になった方はどのような感想を持たれたでしょうか?
いずれにしても、このブログを通じて、少しでもクラシック音楽に親しみを持っていただけたら嬉しいです。
ショパン特集その1を読み忘れたかたはコチラからどうぞ👇