ビゼーの最高傑作「カルメン」とは。あらすじや有名曲、聴き比べも簡単に解説します!

ビゼー

    この記事では世界でもっとも人気のオペラ『カルメン』について解説します。

    ドラマチックな愛憎劇とダイナミックな音楽により、
    世界中の人々から愛されている『カルメン』。

    普段オペラを聴く機会がない方でも、
    作品で使われている楽曲を1度は聴いたことがあると思います。

    そんな名作中の名作『カルメン』ですが、
    発表当時の評価は芳しくなく、
    その評価が高まったのはビゼーが亡くなった後のことでした。

    そして、作品名は知っていても、
    あらすじや登場人物について詳しくご存じない方も多いのではないでしょうか。

    そこで今回は、オペラ『カルメン』についてざっくりと解説します。
    この記事により、少しでもクラシック音楽に関心を持っていただければ幸いです。

    ビゼーの生涯について知りたい方はまずはこちら
    その他の有名曲について知りたい方はこちらも併せてお読みいただくと、
    より関心が強まります!

    『カルメン』の解説

    タンゴとダンス

    数ある名作オペラの中でも、ダントツの人気を誇る『カルメン』。

    愛や嫉妬、憎しみ、そして死を物語る本作は、
    人間の根源的な性質を余すところなく表現しています。

    魅力的な登場人物、
    そして物語を盛り上げるダイナミックな音楽。

    どれをとっても、オペラ史上最高傑作の1つと言えるでしょう。

    オペラ史上もっとも有名な作品

    『カルメン』はビゼーによって作曲された4幕で構成されるオペラです。

    上述したように、世界でもっとも上演機会の多いオペラの1つであり、
    フランス語で書かれた作品としては、最高傑作と言えるでしょう。

    原作はフランスの文豪メリメが執筆した同タイトルの小説『カルメン』から着想を得ています。

    しかしオペラ版『カルメン』では、原作に登場しないミカエラが加えられ、
    物語により一層の奥深さを与えています。

    本作の初演は1875年3月3日、パリにあるオペラ=コミック座で行われました。

    現在でこそ人気のオペラですが、
    初演当初は登場人物の野蛮さや過激なラスト(殺人)が聴衆からの不評を買い、
    良い評価を得られませんでした。

    しかし回を追うごとに徐々に評判が高まり、
    ビゼーがこの世を去る3ヶ月間の間に33回の上演が行われています。

    ビゼーの死後、友人で作曲家のエルネスト・ギローが作品をブラッシュアップし、
    世界的人気作品となりました。

    生前は大きな成功を得られな方たビゼーにとっては、
    なんとも皮肉な話ですね。

    物語は1820年代頃、スペインのアンダルシア地方にあるセヴィリアが舞台となっています。
    演奏時間はおよそ2時間半〜2時間40分程度。

    ちなみに、スペインを舞台にしていますが、
    ビゼーはスペインを訪れたことはなかったとのこと。

    主な登場人物

    主要登場人物を紹介します。

    カルメン、ドン・ホセ、ミカエラ、エスカミーリョの4人の登場人物を軸に物語が進みます。

    カルメン(タバコ工場に務める妖艶なジプシーの女、メゾソプラノ・ソプラノ)

    ドン・ホセ(竜騎兵長、テノール)

    ミカエラ(ドン・ホセの婚約者、ソプラノ)

    エスカミーリョ(闘牛士の色男、バリトン)

    その他、

    ・スニガ(ドン・ホセの上司)
    ・モラレス(士官)
    ・ダンカイロ(密輸で生計を立てている商人)
    ・フラスキータ(カルメンの友人)

    情熱的なカルメンと清純無垢なミカエラとのコントラストが、
    『カルメン』の大きな魅力です。

    『カルメン』のあらすじを簡単に

    ここでは『カルメン』のあらすじをざっくりと紹介します。
    作中で出てくる有名な曲も併せてご覧ください。

    第1幕

    物語は、セビリアの兵士ドン・ホセが登場します。ホセは優れた兵士であり、恋人であるミカエラとの約束を守りながら平凡な生活を送っています。

    しかしある日、ミカエラからの手紙が届くと同時に、セビリアの工場で働く美しいジプシーの女性、カルメンが彼の前に現れます。自由奔放で魅力的なカルメンは、ホセを誘惑します。

    そしてホセはその誘惑に抗えず軍務を怠り、カルメンと共に逃亡することに。

    第1幕の名曲といえば「ハバネラ」です。
    この曲に乗せてドン・ホセを誘惑します。

    ハバネラとはキューバに由来する民族舞曲です。

    第2幕

    ホセとカルメンは山賊団に加わり、放浪生活を送りながらも愛を育みます。

    一方、ホセは軍務を怠った罰として逮捕され、投獄される事態に。
    しかし、カルメンは彼を解放するために力を尽くし、ホセは再びカルメンの元に戻ります。

    第2幕の見せ所は闘牛士エスカミーリョ歌う「闘牛士の歌」です。
    ハバネラ同様、1度は聴いたことがある作品でしょう。

    そしてもう一つ欠かせない作品が、アリア「花の歌」です。
    ドン・ホセの深く切ない気持ちが見事に表現されています。

    第3幕

    カルメンとホセの関係が険悪になりつつある中、闘牛士エスカミーリョが登場します。カルメンはエスカミーリョに興味を持ち、ホセとの関係を終わらせる決断を下します。ホセは嫉妬から狂気に陥り、エスカミーリョに対し、メラメラとした対抗心が燃え上がるのでした。

    第3幕の名曲といえばこちら↓田舎娘ミカエラが繊細に歌い上げる「ミカエラのアリア」です。

    「第4幕への間奏曲、アラゴネーズ」もぜひ↑
    フィナーレと進む物語の緊張感を高めてくれます。

    第4幕

    カルメンは闘牛士のアリーナでエスカミーリョのために踊り、彼との愛を楽しんでいます。

    しかしホセは嫉妬心からカルメンに接近し、彼女に再び愛されることを望みます。

    狂気に取り込まれたホセはカルメンに対して暴力を振るい、彼女を殺してしまいます。
    そしてオペラは、ホセが犯罪者として逮捕され、カルメンの死により悲劇的な結末を迎えるのでした。

    組曲も人気

    オーケストラ

    未だ人気の衰えない『カルメン』ですが、
    「いきなりオペラを聴くのはちょっと・・・」という方も多いと思います。

    でも大丈夫です。
    本作には聴きやすく編曲された「組曲版」もあり、
    こちらもコンサートで人気のレパートリーとなっています。

    「第一組曲」と「第二組曲」に編成されており、
    どちらも人気曲が詰まった楽しい作品です。

    第一組曲はこちら↓

    第一組曲は以下の5曲です。

    • 前奏曲〜アラゴネーズ(第1幕への前奏曲の後半部分、第4幕への間奏曲)
    • 間奏曲(第3幕への間奏曲)
    • セギディーリャ
    • アルカラの竜騎兵(第2幕への間奏曲)
    • 終曲(闘牛士)(第1幕への前奏曲の前半部分)

    こちらが第二組曲

    • 密輸入者の行進
    • ハバネラ
    • 夜想曲(ミカエラのアリア)
    • 闘牛士の歌
    • 衛兵の交代(子どもたちの合唱)
    • ジプシーの踊り

    派生作品もかっこいい!

    さらに、カルメンには派生作品とも言える名曲もあります。

    その代表作が、天才ヴァイオリニストで作曲家のパブロ・サラサーテが編曲した『カルメン幻想曲』です。

    こちらはヴァイオリンと管弦楽のために編曲されており、
    『カルメン』の魅力とサラサーテの才能を一度に味わえるお得な作品となっています。

    しかしまぁ、とにかく「かっこいい!」の一言に尽きます。

    『カルメン』の聴き比べ

    ここまで作品について簡単に紹介してきました。

    これを読んでくださった方の中には、
    オペラ全体を見てみたいという方もおられるかもしれません。

    そんな方のために『カルメン』全編も紹介します。

    カルロス・クライバー指揮(日本語字幕付き)

    カルロス・クライバー指揮の『カルメン』。

    ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮

    リカルド・カセロ指揮

    『カルメン』の解説まとめ

    『カルメン』についてざっくり解説しました。

    普段オペラを聴く機会がない方でも、
    きっと楽しめる作品だと思います。

    しかし、最初からオペラを聴くのはハードルが高いので、
    まずは「組曲」がオススメです。

    その次に「幻想曲」に行ってから本編という流れでも良いかもしれません。

    また、文学に興味のある方は原作を読むのも良いでしょう。
    原作は短編小説で読みやすく、オペラとの違いを知るのも楽しいと思います。

    ということで、ビゼーについては今回でひとまず終了です。
    人生やオススメ作品についてもっと知りたい方は、以下も併せてお読みください!

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