2022年に東京都交響楽団の首席チェロ奏者に就任した伊東裕さん。
ソリスト・室内楽奏者・オーケストラ首席という三足のわらじを高いレベルで両立する姿に注目が集まっています。
伊東裕さんのプロフィール
| 氏名 | 伊東裕(いとう ゆう) |
| 生年 | 1992年 |
| 出身地 | 奈良県生駒市 |
| 楽器 | チェロ(1682年製ニコロ・アマティ「グランド・アマティ」使用) |
| 出身大学 | 東京藝術大学音楽学部(首席卒業)、同大学院修士課程 |
| 師事 | 斎藤建寛、山崎伸子、中木健二、エンリコ・ブロンツィ |
| 主な所属・活動 | 東京都交響楽団首席チェロ奏者、葵トリオ、紀尾井ホール室内管弦楽団 |
| 主な受賞歴 | 第67回ARDミュンヘン国際音楽コンクール ピアノ三重奏部門第1位(葵トリオとして)、第77回日本音楽コンクール チェロ部門第1位・徳永賞 |
チェロとの出会いは反抗期がきっかけだった
伊東裕さんは1992年、奈良県生駒市に生まれ。
母親が自宅でヴァイオリン教室を主宰し、姉も4歳からヴァイオリンを習うという音楽一家で育ちましたが、幼い伊東さん自身は非常に反抗心が強く、母親から直接指導を受けることは難しかったといいます※。
そこで勧められたのが別の楽器、チェロでした。
6歳でチェロを始めた伊東さんは、相愛大学名誉教授の斎藤建寛氏に師事することになります。
音楽と並行して打ち込んでいたのがスポーツ。
小学生時代は空手道場に通い、中学では陸上部で1500m走、高校ではソフトテニス部に所属するなど、体力的にハードな青春時代を過ごしました。
チェロという大型楽器を自在に操り、オーケストラ・室内楽・ソリストという過密スケジュールをこなす強靭な体力と集中力は、こうした多様なスポーツ経験を通じて養われたのかもしれませんね!
コンクール制覇と文転の決断
小学生の頃から頭角を現した伊東さん。
2002年の泉の森ジュニアチェロコンクールで銀賞を獲得しました。
転機となったのは高校1年生の時に出場した第77回日本音楽コンクールです。
国内最高峰とされるこのコンクールのチェロ部門で第1位・徳永賞を受賞したことで、プロのチェリストになることを決意。
理系クラスに在籍していた伊東さんは高校3年で文系クラスへ転換し、相愛大学附属音楽教室でピアノとソルフェージュの猛特訓を受けながら、本格的な音大受験の準備を始めます。
出身大学は東京藝術大学。ヨーロッパへの飛躍も
伊東さんは東京藝術大学音楽学部に進学し、世界的チェリストの山崎伸子氏に師事しました。
しかし大学入学後の約2年間は、楽器の構え方から根本的に矯正され、思うように音が出せない苦しい時期を過ごしたとのこと。
大学4年からは中木健二氏に師事し、フランス派の洗練された音楽性を磨きました。
その結果、伊東さんは同大学を首席で卒業し※、福島賞・安宅賞・アカンサス音楽賞・三菱地所賞など主要な賞を総なめにします。
大学院修了後の2016年からはザルツブルク・モーツァルテウム大学に留学し、エンリコ・ブロンツィ氏に師事しました。
同じ2016年、ピアニストの秋元孝介氏、ヴァイオリニストの小川響子氏とともに「葵トリオ」を結成しています。
※参考|TO-ONオフィシャルサイトより
葵トリオとしての世界的快挙
2018年、葵トリオは第67回ARDミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ三重奏部門で、日本人団体として史上初の第1位を獲得します※。
この優勝を機に2019年からはメンバー全員でミュンヘン音楽・演劇大学へ留学し、コロナ禍を乗り越えながら室内楽の研鑽を積みました。
葵トリオメンバー
・小川響子(ヴァイオリン)
・伊東 裕(チェロ)
・秋元孝介(ピアノ)
2026年に結成10周年を迎えた葵トリオは、2027年のベートーヴェン没後200年に向けてピアノ・トリオ全集の録音を完結させており、名古屋フィルハーモニー交響楽団との共演やイタリアでの公演も予定されるなど、活動フェーズは「期待の若手アンサンブル」から「国際的なレギュラー陣」へと完全に移行しつつあります。
東京都交響楽団の首席チェロ奏者に就任
伊東さんがオーケストラに強い関心を持つようになったのは、学生時代の北九州国際音楽祭での経験がきっかけでした。
指揮者なしで奏者が自発的に呼吸を合わせる室内オーケストラの演奏に感銘を受けたことが原体験となり、2022年8月、東京都交響楽団の首席チェロ奏者に就任※。
ソリストや国際的な室内楽奏者としての高度な技術を、オーケストラのアンサンブルに還元する存在として、現在も重責を担っています。
※参考|都響|楽員紹介より
伊東裕さんは結婚してる?プライベートを調査
結論から言うと、伊東裕さんの結婚や配偶者に関する公式な発表は、現時点では確認されていません。
音楽活動に対して非常にストイックな姿勢で知られており、プライベートな事柄をメディアで積極的に公表するスタンスは取っていないようです。
なお、検索する際に注意したいのが同姓同名・類似名の人物との混同です。
慶應義塾大学名誉教授で「メタボリックドミノ」を提唱した医学者・伊藤裕氏(1957年生まれ)は、チェリストの伊東裕さんとは全くの別人。漢字表記も「伊東」と「伊藤」で異なります。
また一部のサイトでは俳優・谷原章介氏の家族情報が誤って関連づけられているケースもありますが、こちらも無関係な情報です。検索結果を見る際は、この点に注意しておくと安心です。
伊東裕さんのコンサート・公演スケジュール
2026年秋以降、伊東さんはソリスト・デュオ・室内楽・葵トリオ・オーケストラ首席と、多彩な形態での公演を予定しています。
| 日程 | 公演名 | 会場 | 形態 |
|---|---|---|---|
| 2026/10/15 | 伊東裕チェロ・リサイタル〜盟友 秋元孝介とともに〜 | すみだトリフォニーホール小ホール | ソロ |
| 2026/11/28 | 辻本玲&伊東裕 チェロ・デュオ・リサイタル | TOPPANホール | デュオ |
| 2026/12/7 | 葵トリオ公演 | 浜離宮朝日ホール | 葵トリオ |
| 2026/12/26 | 奇跡のチェロ・アンサンブル(完売しました) | 宗次ホール | アンサンブル |
なかでも11月28日の辻本玲氏とのデュオ・リサイタルは注目です。N響首席の辻本氏と都響首席の伊東さんという、東京を代表する二大オーケストラの屋台骨を支える二人の共演であり、日本のオーケストラ界における技術交流を象徴する公演といえます。(※2027年1月以降の日程は変更の可能性があるため、参加を検討される際は主催者の公式情報をご確認ください。)
伊東裕さんの経歴・プロフィール:まとめ
幼少期のスポーツ経験に裏打ちされた体力、東京藝術大学とヨーロッパで培った磐石の基礎、そして葵トリオでの世界的な室内楽経験という、バランスの取れたバックグラウンドを持つ伊東さん。
ソリスト・室内楽奏者・オーケストラ首席という三つの顔を高いレベルで両立する彼の今後の活動から、目が離せません。
2027年のベートーヴェン・イヤーに向けて、葵トリオとしての海外公演やソリストとしての新たなレパートリー開拓など、伊東さんの挑戦はまだ始まったばかりといえるでしょう!














・伊東裕さんの生い立ちと異色の経歴
・出身大学と師事した指導者たち
・結婚している?プライベートの実態
・2026年10月以降のコンサート・公演スケジュール