三村梨紗(みむら りさ)さんは、その圧倒的なテクニックと深く美しい音色で、今、日本のクラシック音楽界で熱い注目を集める若手トランペット奏者の一人です。
国内の主要な音楽コンクールを次々と制覇し、現在は音楽の本場ドイツに拠点を移して、世界的な活躍を見せています。
その輝かしい経歴の裏には、どのような歩みがあったのでしょうか。
この記事では、世界へ羽ばたくトランペット奏者・三村梨紗さんの経歴やプロフィール、輝かしい受賞歴、出身大学、そして気になる最新のコンサート情報まで、その魅力の源泉をリサーチしてお届けします。
演奏動画も紹介しますので、ぜひ最後までお楽しみください!
三村梨紗さんのプロフィール!経歴や学歴を総まとめ
出典:YouTube
まずは、驚異的な才能で音楽界を席巻する三村梨紗さんの基本的なプロフィールと経歴を表にまとめました。
項目 | 詳細 |
名前 | 三村 梨紗(みむら りさ) |
英語表記 | Lisa Mimura |
生年月日 | 1998年 |
年齢 | 27歳(2025年現在) |
出身地 | 神奈川県横浜市栄区 |
学歴 | 神奈川県立鎌倉高等学校 卒業、東京藝術大学 音楽学部器楽科 首席卒業、ドイツ国立ハンブルク音楽演劇大学大学院 修士課程 |
職業 | トランペット奏者 |
所属 | ハーゲンフィルハーモニー管弦楽団(契約首席ソロトランペット奏者) |
師事 | 【トランペット】<br>栃本浩規、佐藤友紀、菊本和昭、マティアス・ヘフス、【室内楽】、栃本浩規、古賀慎治、五十畑勉 |
主な受賞歴 | 第87回日本音楽コンクール 第1位、第16回東京音楽コンクール 第1位、第36回日本管打楽器コンクール 第1位、第16回チェジュ国際金管打楽器コンクール 第2位 |
三村梨紗さんは、まさにエリート街道を歩んできた音楽家ですね!
しかし、その道のりは決して平坦なものではなく、努力に裏打ちされたものであったのは言うまでもありません。
次に、三村さんがトランペットと出会い、プロの道を決意するまでの物語を見ていきましょう。
公式Instagramでも近況をアップしてくれています!
トランペットとの出会いと音楽の道へ進むまで
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三村梨紗さんが音楽の世界に足を踏み入れたのは7歳の時。
最初はピアノを習っていましたが、彼女の運命を決定づけたのは、小学4年生の時に出会った一つの楽器でした。
学校のマーチングバンドで、当時小柄だった三村さんを見た担任の先生が「これなら持てるだろう」と勧めてくれたのが、トランペットの前身ともいえる「コルネット」でした。
中学校では吹奏楽部に入部し、本格的にトランペットを担当。
他の習い事は続かないこともあった中で、トランペットだけは夢中になって吹き続けたそうですよ!
音楽への憧れを抱きながらも、高校は普通科である神奈川県立鎌倉高等学校に進学。
本格的に音楽家への道を意識し始めたのは、高校2年生の時でした。東京藝術大学の教授である栃本浩規氏の個人レッスンを受けられるという、幸運なご縁に恵まれたのがきっかけでした。
楽器の持ち方、口の形(アンブシュア)といった基礎の基礎から、すべてを徹底的に見直されました。当時はかなり落ち込んだそうですが、「正しい基礎を早い段階で教えてもらえたことに大変感謝している」と後に語っています。
「絶対に合格するしかない!」その一心で猛練習に励む日々。ご両親の体調面でのサポートや、お世話になった方々への感謝を胸に、見事、日本最難関の音楽大学への切符をつかみ取ったのでした。
三村梨紗さんの出身大学は東京藝術大学!ドイツ留学でさらなる飛躍
出典:YouTube:秋山紗穂公式チャンネル様
ラフマニノフ作曲「ヴォカリーズ」より
三村梨紗さんの才能は、東京藝術大学で一気に開花します。
芸術家の登竜門・東京藝術大学を首席で卒業
2020年、三村さんは東京藝術大学音楽学部器楽科を首席で卒業するという快挙を成し遂げます。これは、文句なしに同世代の音楽家の中でもトップクラスの実力を持っていることの証ですね!
卒業時には、成績優秀者に贈られる「アカンサス音楽賞」をはじめ、「平山郁夫文化芸術賞」「三菱地所賞」といった数々の栄誉ある賞を受賞。
在学中から「東京藝術大学宗次德二第3期特待奨学生」に選ばれるなど、その才能は早くから認められていました。
「トランペットの神様」に学ぶためドイツへ
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ドビュッシー作曲「亜麻色の髪の乙女」を演奏するヘフス氏
藝大を首席で卒業後、三村さんはさらなる高みを目指し、音楽の本場ドイツへ渡ることを決意します。進学先に選んだのは、ドイツ国立ハンブルク音楽演劇大学大学院。
この大学を選んだ最大の理由は、21世紀の「トランペットの神様」と称される世界的な名手、マティアス・ヘフス氏に師事するためでした。ヘフス氏の元で学ぶことは、世界中のトランペット奏者にとっての憧れです。
そんなドイツでの学びは、三村さんに多大な影響を与えたのは言うまでもありません。
神様と称される師からの直接指導による技術の深化はもちろんのこと、異文化での生活は三村さんの人間的な成長をうながし、音楽的な視野を大きく広げました。
ソロ活動だけでなく、オーケストラや室内楽といった多様な演奏形態を経験することで、三村さんの表現力はより豊かになっていったのでした。
国内外のコンクールを席巻!驚異的な受賞歴
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1日4〜6時間練習したそうです
三村梨紗さんの実力を語る上で欠かせないのが、国内外のコンクールでの輝かしい実績です。
とくに、「初挑戦で優勝を果たす」という勝負強さは、審査員や聴衆を驚かせ続けています。
いかにこれまでの受賞歴の一部を紹介しますね。
【国内主要コンクール】
- 第16回東京音楽コンクール(2018年)
- 金管部門 第1位 及び 聴衆賞
- 第87回日本音楽コンクール(2018年)
- トランペット部門 第1位
- 併せて、岩谷賞(聴衆賞)、増沢賞、E・ナカミチ賞、瀨木賞も受賞
- 第36回日本管打楽器コンクール(2019年)
- トランペット部門 第1位
- 併せて、内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞、東京都知事賞を受賞
国内で最も権威のあるとされる上記3つのコンクールをすべて制覇するという、まさに「三冠」の偉業を成し遂げました。
なかでも、日本音楽コンクールでは、聴衆が選ぶ「岩谷賞」も受賞しており、専門家だけでなく、多くの聴衆の心をも掴む演奏であることがわかります。
【国際コンクール】
- 第16回チェジュ国際金管打楽器コンクール(韓国)
- 第2位
これらのコンクール実績は、三村さんが世界レベルで評価される実力を持っていることの証ですね!
三村梨紗さんの現在の活動は?ハーゲンフィル契約首席奏者として世界へ
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ドイツでの学びを続ける三村梨紗さんは、2022年11月より、ドイツのハーゲン(ベルゲン)フィルハーモニー管弦楽団において契約首席ソロトランペット奏者として活動しています。
これは、オーケストラの「華」ともいえるトランペットパートのトップ奏者を任されるということであり、若くしてこのポジションを得たことは、彼女への国際的な評価がいかに高いかを示していますね!
もちろん日本での活動も精力的に行っており、これまでにも読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団など、日本を代表する数々のオーケストラと共演を重ねてきました。
また、メディアへの出演も多く、NHK-FM「リサイタル・パッシオ」やBSテレ東「おんがく交差点」などでその素晴らしい演奏を披露し、クラシックファン以外にも名前が知られつつあります!
三村梨紗のコンサート情報【2025年】
三村梨紗さんの生演奏を聴きたい!という方も多いのではないでしょうか。現在発表されている2025年のコンサート情報(※2025年9月時点)をまとめました。
【今後の公演予定】
現在、2025年9月以降の国内での詳細なソロリサイタルや公演スケジュールは調整中とのことです。一時帰国のタイミングに合わせて公演が発表されることが多いようですので、公式SNS等をこまめにチェックすることをおすすめします!
【2025年に開催された主要な公演】
- 4月15日(火)東京オペラシティ リサイタルホール
- 「B→C バッハからコンテンポラリーへ」
- 8月19日(火)京都コンサートホール
- 「京都北山マチネ・シリーズVol.22 “Beautiful songs of Trumpet”」
- 8月29日(木)松阪市コミュニティ文化センター
- 「ワンコインコンサートin松阪vol.27」
これらの公演も、いずれも高い評価を得て幕を閉じました。次回の帰国公演が今から待ち遠しいですね!
「ぶらあぼ」様のコンサート情報検索が便利です。
演奏の魅力は多彩なトランペットの使い分け
出典:YouTube
最後に、三村さんの使用楽器を少し紹介して終わりにします。
三村梨紗さんのコンサートの大きな魅力の一つが、複数の種類のトランペットや関連楽器を巧みに使い分ける点。
演奏会で主に使用する楽器は以下の通りとのこと。
- ピッコロトランペット:通常のトランペットより1オクターブ高い、輝かしく華やかな音色が特徴。
- ロータリートランペット:ピストンではなく、ロータリーバルブで音程を変える。柔らかく深みのある音色。
- フリューゲルホルン:トランペットよりも管が太く、より甘く、メロウな響きを持つ。
- ダブルベルトランペット:非常に珍しい楽器で、音が鳴るベル(朝顔)が2つ付いているのが特徴。
とくに注目すべきは「ダブルベルトランペット」です。
この楽器は、レバー操作一つで音が出るベルを瞬時に切り替えることができ、音の方向性や響きを劇的に変化させることが可能です。まるでエコーがかかったような、あるいは二人の奏者が対話しているかのような不思議な音響効果を生み出します。
この貴重な楽器は、師匠であるマティアス・ヘフス氏から借りて使用しているとのこと。師から弟子へと受け継がれる楽器というエピソードも、音楽ファンにとっては胸熱な物語ですね!
トランペットに興味のある方は、こちらの記事も参考になりますよ!
三村梨紗さんの経歴・プロフィールまとめ
今回は、世界を舞台に活躍する若手トランペット奏者、三村梨紗さんについて、その経歴から魅力の核心までを深掘りしました。
三村さんは、トランペットへの純粋な情熱と「音楽の道で生きていく」という強い覚悟を持ち、たゆまぬ努力を重ねてきました。その結果が、国内コンクール三冠という偉業や、音楽の本場ドイツでの首席奏者という現在のポジションに繋がっています。
最後に、この記事のポイントをまとめますね!
- 横浜市出身、東京藝術大学を首席で卒業したトップエリート。
- 国内の主要音楽コンクールで「三冠」を達成するなど、圧倒的な実力を持つ。
- 現在はドイツに留学し、「トランペットの神様」マティアス・ヘフス氏に師事。
- ドイツの名門ハーゲンフィルハーモニー管弦楽団で契約首席奏者を務める。
- 複数の楽器を使い分ける多彩な表現力で、聴衆を魅了するコンサートを展開。
- その実力とスター性で、今後のさらなる活躍が期待される日本を代表する音楽家。
圧倒的な技術力と深い音楽性、そして聴衆を惹きつけてやまない人間的魅力。三村梨紗さんの奏でる黄金の音色は、これからも世界中の人々を魅了し続けることでしょう。今後の活躍にも、ますます期待が高まります!