山縣美季(やまがた みき)さんは、クラシック音楽界で最も熱い視線を集める若手ピアニストの一人です。
2025年、世界最高峰のコンクールの一つ「第19回ショパン国際ピアノコンクール」に出場し、その情感豊かで完成度の高い演奏が大きな話題を呼んでいます(一次予選突破!!)。
弱冠23歳(2025年10月現在)にして、すでに数々のコンクールで実績を重ね、国内外で精力的に活動する山懸さんとは、一体どのような人物なのでしょうか。
そこでこの記事では、山縣美季さんの経歴やプロフィール、音楽の道を支えたご両親との心温まるエピソード、気になる年齢、さらには今後のコンサート情報までリサーチして紹介します。
素敵な演奏動画もありますので、ぜひご視聴ください!
山縣美季さんのプロフィールを解説!
出典:YouTube
2025年10月の一次予選
まずは、いつものごとく、山縣美季さんの基本的なプロフィールを表にまとめました。
輝かしい経歴と、音楽への真摯な姿勢がうかがえます。
項目 | 内容 |
名前 | 山縣 美季(やまがた みき) |
生年月日 | 2002年3月11日 |
年齢 | 23歳(2025年10月現在) |
出身地 | 神奈川県鎌倉市 |
出身中学 | 鎌倉市立玉縄中学校 |
学歴 | 東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校 卒業東京藝術大学 音楽学部器楽科 卒業現在、東京藝術大学大学院 修士課程に在籍パリ国立高等音楽・舞踊学校 第二課程に留学中 |
職業 | ピアニスト |
ピアノ開始 | 4歳 |
主な受賞歴 | ・第35回かながわ音楽コンクール ユースピアノ部門/ピアノ部門 最優秀賞(2019年)・第89回日本音楽コンクール ピアノ部門 第1位(2020年) ※併せて野村賞、井口賞、河合賞、三宅賞、アルゲリッチ芸術振興財団賞受賞・第44回ピティナ・ピアノコンペティション 特級ファイナル入選(2020年) |
所属/奨学生 | ・宗次德二特待奨学生(第7期生)・シャネル・ピグマリオン・デイズ2022 参加アーティスト・ロームミュージックファンデーション奨学生(2022年度・2023年度) |
レパートリー | ショパン、シューベルト、フランク、フォーレなど |
趣味 | 飼い猫(サイベリアン2匹)と遊ぶこと、美味しいものを食べること |
山縣美季さんの経歴について
出典:YouTube
ショパン作曲「バラード第4番」
消えるように現れる冒頭部分が素晴らしいです!
若くしてトップピアニストへの道を駆け上がる山縣美季さん。
しかし調べてみると、その道のりは決して平坦なものではなかったようです。
ピアノとの出会いから、苦悩の時期、そして才能が開花するまでの軌跡を辿ります。
ピアノとの出会いは母親の勧め
山縣美季さんがピアノの世界に足を踏み入れたのは4歳の時。
意外にも、ご両親が音楽家という音楽一家に育ったわけではないとのこと。
きっかけは、お母様からの「ピアノか体操のどちらかやってみない?」という何気ない一言でした。
この提案が、後に日本を代表するピアニストが誕生する第一歩となることに。
幼少期はとくに厳しい練習に明け暮れるというよりは、マイペースにピアノを楽しんでいたそうですよ!
「絶望」と語る苦悩の中学時代
華やかな経歴を持つ山縣さんですが、鎌倉市立玉縄中学校に通っていた頃は、「絶望だった」と語るほど、精神的に苦しい時期でもあったようです※。
当時、同じ門下に所属していた同い年のライバルの存在が、常に山懸さんに重くのしかかっていました。
コンクールに出場しても、思うような結果が出せない日々。
「なぜ自分は彼女のように弾けないのだろう」と、常に他者と比較し、自分の演奏を見失いかけていたと言います。
しかし、そこで諦めなかった山懸さん。
この苦悩の時期に自分自身の音楽と深く向き合い、後の大きな飛躍への重要なバネとしたのでした。
※参考|RYUTOPIA|Special interview 山縣 美季さん(中編) – 「絶望の中学時代だったと思います」
才能が開花した高校・大学時代
中学時代の苦悩を乗り越え、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校へ進学すると、山縣美季さんの才能は一気に開花。
2019年に開催された「第35回かながわ音楽コンクール」では、ユースピアノ部門とピアノ部門の両方で最優秀賞を獲得。
コンクール史上初となる快挙を成し遂げます。
その勢いは東京藝術大学進学後も加速します。
大学在学中の2020年、国内で最も権威あるコンクールの一つ「第89回日本音楽コンクール」ピアノ部門で見事第1位に。
こ野村賞、井口賞、アルゲリッチ芸術振興財団賞など複数の特別賞も同時に受賞し、若手ピアニストとしての地位を不動のものとしました。
パリ留学とショパンコンクール〜
国内で評価を得た山縣さん。
その後、長年の夢であった海外留学を実現するため、コンクールで得た賞金を着実に貯め、ついにパリ国立高等音楽・舞踊学校への留学を果たします。
そして2025年(今年ですね)、5年に一度開催される世界最高峰のコンクール「第19回ショパン国際ピアノコンクール」の本大会出場者に選出されます。
現地時間10月3日に行われた第一次予選では、Shigeru Kawaiのピアノを選択。
情感あふれる豊かな響きと、卓越した技術に裏打ちされた演奏を披露し、「将来有望すぎる新星現る!」と世界中のクラシックファンから絶賛されました。
祝!!一次選考突破!
山縣美季さんの人物像に迫る!素顔やこだわりは?
出典:YouTube
ショパン作曲「ピアノ協奏曲第2番」
ステージ上では、圧倒的な集中力で聴衆を魅了する山縣美季さん。
ここでは、彼女の音楽を形作る内面や、プライベートな一面に迫ります。
ステージ衣装への強いこだわり
山縣さんは、ステージで着用する衣装にも強いこだわりがあるのだそう。
ステージ衣装とは、山懸さんにとって、単に身を飾るものではなく、「自分が持つ作品のイメージを共有するための道具であり、表現の一部」とのこと。
ショパンコンクールの第一次予選で着用したドレスも、そのこだわりが詰まった一着でした。
フランスのヴィンテージショップで見つけたドレスは、古い着物の生地が襟元やスカートにあしらわれた美しいリメイク品。
音楽だけでなく、視覚的な表現を通しても、聴衆に作品の世界観を伝えようとする山懸さんの芸術家としてのセンスが表れていますね。
自身の想いを言葉で伝える発信力
また、「演奏家だからといって、ただ弾くだけではない」という考えを持つ山縣さん。
自身の音楽や考えを言葉で伝えることにも意欲的。
2022年にはコミュニケーションプラットフォーム「note」のアカウントを開設しています。
noteでは、コンサートへの想いや楽曲の解説などをご自身の言葉で丁寧に綴っています。
その文章からは、音楽に対する深い愛情と真摯な探求心が伝わってきますので、ぜひ読まれてみてください!
趣味やプライベートな一面
そんな山縣さんの趣味は、2匹の愛猫(サイベリアン)と遊ぶことや、美味しいものを食べることだそう。
ステージ上での緊張感あふれる姿とはまた違う、リラックスした素顔が垣間見えますね!
こうした穏やかな日常が、彼女の豊かな音楽性を育む大切な時間となっているのかもしれません。
オフィシャルInstagramも要チェックです!
山縣美季さんを支える両親(家族)とは?
山縣さんの活躍の裏には、ご家族の温かいサポートがあったことは言うまでもありません。
とくに、キャリア形成においてお母様の存在は非常に大きかったようです。
前述の通り、山縣さんは音楽一家の出身ではありません。
中学時代に深刻なスランプに陥り、苦しんでいた時、お母様は「辛かったら一般の高校に行ってもいいんだよ」という声かけもあったそうです。
それは、娘を心配する親心からの言葉でした。
しかし、反対に、この言葉が山縣さんの心に火をつけます。
「なんでそんなことを言うの!こっちは頑張ってるのに!」と、逆に強い反発心と「絶対にピアノで道を切り拓いてみせる」という固い意志を呼び起こすことに。
この出来事が、苦しい時期を乗り越える大きな原動力となりました。
ご両親に関する詳細な情報は公表されていませんが、インタビューでは度々ご両親への感謝を口にしており、山懸さんの音楽活動を静かに、しかし力強く支え続けている理想的な家族関係がうかがえます。
山縣美季の最新コンサート情報(2025年11月以降)
出典:YouTube
ショパン作曲「ピアノ協奏曲第1番」
ショパンコンクールへの挑戦と並行し、日本国内でも精力的な演奏活動が予定されています。
2025年11月以降に予定されている注目のコンサート情報を紹介して終わりにします。
協奏曲、ソロリサイタル、そして豪華なピアニストたちとのアンサンブルまで、山懸さんの多彩な魅力を堪能できる公演が目白押しです!
日付 | 公演名・内容 | 会場 |
2025年11月30日(日) | 浜松交響楽団 第99回定期演奏会ショパン:ピアノ協奏曲第2番 他を共演 | アクトシティ浜松 大ホール(静岡) |
2025年12月3日(水) | オンステージコンサートvol.12ステージ上に客席を設ける特別な形式でのソロリサイタル | 三重県文化会館 大ホール(三重) |
2026年1月11日(日) | 饗宴!5台のピアノと5人のピアニスト金子三勇士、中野翔太、高木竜馬、小井土文哉らとの共演 | ロームシアター京都 サウスホール(京都) |
※上記以外にも多数の公演が予定されています。
※公演の詳細やチケット情報については、各主催者の公式サイト等で最新の情報をご確認ください。
山縣美季さんの経歴・プロフィール:まとめ
今回は、世界的な活躍が期待されるピアニスト・山縣美季さんについて、経歴やプロフィール、人物像からコンサート情報まで紹介しました。
4歳でピアノを始め、中学時代の苦悩を乗り越えてその才能を大きく開花させた山懸さん。
日本音楽コンクール制覇、そしてショパンコンクールへの挑戦と、その歩みはとどまるところを知りません。
音楽への真摯な姿勢と、ファッションや言葉での表現力も併せ持つ、新時代の芸術家と言えるでしょう。
これから彼女がどのような音楽を世界に響かせていくのか、これからも期待が高まりますね!
最後に、この記事のポイントをまとめました。
- プロフィール: 2002年3月11日生まれの23歳(2025年10月現在)、神奈川県鎌倉市出身。
- 学歴: 東京藝大附属高校、東京藝術大学を経て、現在は同大学院とパリ国立高等音楽・舞踊学校に在籍。
- 経歴: 4歳でピアノを始め、中学時代のスランプを乗り越え、2020年に日本音楽コンクールで第1位に輝く。
- 人物像: ステージ衣装にもこだわる表現者であり、noteで自らの想いを発信するなど、言葉を大切にしている。
- 両親: 音楽一家ではないが、特に母親とのエピソードが、彼女の強い意志を形成するきっかけとなった。
- 現在: 2025年、第19回ショパン国際ピアノコンクールに出場し、世界から大きな注目を集めている。