この記事では「ロールピアノは練習になる?」という疑問に答えていきたいと思います。
最後までお読みいただくと、以下の悩みが解決できますよ!
リサーチの結果、「本格的なピアノを購入する前のお試しとしての価値はあるのか」、という疑問を持つ方が多いことがわかりました。
そこで本記事では、ロールピアノが本当に子どものピアノ練習に適しているのか、メリットや限界、効果的な活用法について詳しく解説します。
子どものピアノ練習とロールピアノ

子どもの音楽教育において、今も変わらず人気があるのがピアノです。
ピアノ習得は、音楽教育に役立つだけでなく、指の運動能力や両手の協調性、集中力や表現力を育むとされ、脳の発達にも良い影響があるとされています。
さまざまなタイプのピアノが販売されていますが、幼少期のお子さんに親しまれているのが「ロールピアノ」。
ロールピアノとは、シリコンや柔らかい樹脂でできた、巻き取りタイプのピアノのこと。
従来のピアノやキーボードと違い、収納時には丸めて小さくまとめることができ、必要な時だけ広げて使用できる点が最大の特徴です。
通常のピアノと比較すると、ロールピアノには以下のような違いがあります。
子どもの学習という視点で見ると、ロールピアノは「導入用」や「補助的な練習ツール」としての性格が強いと言えます。
そのため、「ロールピアノは練習になるか」についての結論。
本格的な練習には向かないが、最初の一歩としてはアリ。
これを踏まえて、以下ではメリット・デメリットを解説します。
小学生の子どもにとってのロールピアノのメリット
まずはメリットについて見てみましょう。
主なメリットは次の5つです。
1つずつ解説します。
自宅での練習が手軽に始められる
レッスンで習ったことをすぐに復習できる環境があることは、子どもの上達に大きく影響します。
ロールピアノなら、リビングのテーブルや子ども部屋の机の上など、わざわざピアノ専用のスペースを確保しなくても練習できますよ。
音を確認するのに役に立ちます。
失敗を恐れず練習できる環境
多くのロールピアノにはヘッドホン接続機能があるため、周囲に聞こえずに練習することができます。
「間違えると恥ずかしい」「家族に聞かれたくない」と思う子どもでも、気軽に何度も繰り返し練習に取り組めるでしょう。
いつもで触れるのは大きなメリットですね。
親の負担が軽減される
子どもの習い事を始める際、特に複数の兄弟・姉妹がいる家庭では、費用面の負担は大きな問題ですよね・・・。
でも、ロールピアノは数千円〜3万円程度で購入できるので、数十万円するアコースティックピアノや電子ピアノに比べて初期投資が少なくて済みます。
また、引っ越しの際の運搬費用や調律費用も不要です。
ただし、ずっと使うものではないので、そこも判断が必要です。
遊び感覚で音楽に親しめる
コンパクトで持ち運びやすいロールピアノは、子どもにとって「おもちゃ」の延長線上にある感覚で親しみやすいもの。
なかには録音機能や様々な音色変更、リズム機能などが付いたモデルもあるので、遊びながら音楽の楽しさを体験できます。
ごく最初の音楽体験として活用すると良いでしょう。
どこでも練習できる利便性
祖父母の家や旅行先でも練習が可能なため、習慣を途切れさせることなく継続できます。
特に長期休暇中も練習を継続できることは、子どもの上達にとって大きなアドバンテージとなるでしょう。
持ち運びができるので、開いた時間に活躍します。
子どものピアノ学習におけるロールピアノのデメリット

メリットがある一方で、本格的なピアノ学習という観点からは、デメリットもあります。
主なデメリットは下記の4つかなと。
適切なタッチ感覚の習得が難しい
ピアノ演奏では、鍵盤を押す強さや速さによって音の強弱や表情をコントロールします。
でも、ロールピアノの薄く軽い鍵盤では、この「タッチ」の感覚を正確に習得することが難しいです。
特に「指の形」や「腕の重みの使い方」といった基礎的な奏法を学ぶ初期段階では、この違いが大きな障壁になる可能性があります。
音色による音感育成への影響
子どもの耳は非常に敏感で、聴く音によって音感が形成されていきます。
ロールピアノの電子音は、アコースティックピアノの豊かな倍音を含んだ音色と大きく異なります。
微妙な音の違いを聴き分ける能力を育てるという点では、あまり(というかほとんど)役に立ちません・・・。
ペダル機能の練習が不十分
ピアノ演奏において、ペダルワークは表現の幅を広げる重要な要素です。
でも、多くのロールピアノにはペダル機能がないか、あっても簡易的なものが多いため、正確なペダリングの練習は難しいでしょう。
幼少期にペダルを使う機会は少ないと思いますが、こういったデメリットもあります。
レッスンとの整合性の問題
ピアノ教室で習う内容と、自宅での練習環境があまりにも異なると、子どもが混乱する可能性があります。先生からのアドバイスが自宅では再現できない、レッスンで使うピアノとの感触の違いに戸惑うといった問題が生じるかもしれません。
レッスンに通い始めると、役に立たなくなるのが残念なところ。
ピアノ講師・教育専門家のロールピアノへの見解
ロールピアノについて、ピアノ講師や音楽教育の専門家の意見もリサーチしました。
その結果、多くの指導者が「導入期の補助ツールとしては有効」と考えているようです。
いかに主な見解をまとめます。
ピアノ講師や専門家が考える「ロールピアノ」の活用法
特に 5〜7歳の子ども にとっては、ピアノに親しむきっかけとして活用でき、毎日気軽に触れられる点が評価されています。
一方で、8歳以上 になると演奏技術の向上が求められるため、できるだけ早く電子ピアノやアコースティックピアノに移行するのが望ましいとされています。
ピアノに触れるきっかけとして活用してみましょう!
ロールピアノの注意点
- タッチや音の遅延があるため、本物のピアノとは感覚が異なる
- 「ピアノを弾いている」という満足感で、本来の練習が疎かになる可能性
- 1年以上本格的に続けるなら、早めに本物のピアノへ移行するのが理想
などが挙げられました。
なので、「遊び感覚で楽しむ」というスタンスで使うのがよいかと。
家庭でのロールピアノを使った効果的な練習サポート方法
子どものピアノ練習を効果的にサポートするために、保護者ができることをご紹介します。
ロールピアノでも練習できるポイントを見てみましょう。
ここでは以下の3つのポイントを紹介します。
基本的なサポート方法
- 練習時間の確保:毎日決まった時間に短時間でも練習する習慣が大切。小学校低学年では、10〜15分の練習を1日1〜2回を目安にすると、効果的です。
- 練習環境の整備:ロールピアノで練習する際は、平らな場所に置き、正しい姿勢で弾けるよう椅子の高さにも注意しましょう。
- レッスンノートの確認:先生からの指示をしっかり理解し、何を練習すべきかを子どもと一緒に確認しましょう(レッスンを受けている場合)
ロールピアノの練習でモチベーションを保つ工夫
- 一緒に楽しむ:親子で簡単な連弾をしたり、子どもの演奏に合わせて歌ったりすることで、音楽を楽しむ経験を共有するのもおすすめです。
- 小さな成功体験を認める:難しい曲が弾けなくても、音符が読めるようになった、リズムが正確になったなど、小さな進歩を具体的に褒めましょう。
- 発表の機会を作る:家族の誕生日や行事の際に「ミニコンサート」を開くなど、人前で演奏する機会を作るのも楽しいですね。
上達を実感できる練習プラン
- 段階的な目標設定:「今週はこの4小節をスムーズに弾けるようになろう」など、具体的で達成可能な目標を設定すると、継続しやすくなります。
- 録音して振り返る:スマートフォンで演奏を録音し、定期的に聴き返すことで、上達を実感するのもOKです。
- バリエーションをつける:同じ練習の繰り返しだけでなく、曲の一部を取り出して練習する、リズムを変えて練習するなど、工夫を凝らすのも上達の近道。
通常のピアノレッスンとの組み合わせ方
- レッスン前の準備:次のレッスンで習う曲を事前にロールピアノで軽く触れておくことで、レッスンがスムーズに進みます。
- レッスン後の復習:習ったことをすぐに自宅で復習することで、記憶の定着にも使えます。
- 定期的に本物のピアノに触れる機会:可能であれば月に1〜2回、ピアノ教室や公共施設などで本物のピアノに触れる機会を作りましょう。
子ども向けおすすめロールピアノ3選
「ピアノを買うのはまだ早いかな・・・」とお考えの場合は、ひとまずロールピアノで様子を見るのもありです。ここでは、おすすめのロールピアノを3機種紹介します。
Carina ロールアップピアノ 49鍵盤
- 音色:128種類のGM音源搭載で様々な楽器音を楽しめる
- 機能:録音・再生機能、デモ曲14曲内蔵、
- 使用感:「子どもが乱暴に扱っても壊れにくい」「キーの反応が良い」という評価が多い

GoldenRiver ロールピアノ 49キーピアノ ロールアップピアノ
- 音色:100種類以上の音色とリズムパターンを搭載
- 機能:ゲーム機能で遊びながら音感を鍛えられる、録音・再生機能つき
- 使用感:「楽しく練習を続けられる」「ゲーム感覚で基礎を学べる」と好評
- 【100%満足保証】:メーカー1年間無償保証

Carina ロールアップピアノ 88鍵盤 キーボード
- 音色:豊富な128種類
- 機能:シンプルな機能で操作が簡単、単3電池4本で動作
- 使用感:「初めてのピアノとして手軽に始められる」「値段の割に音質が良い」という声あり
- サイズ:横130.5cm 縦15.5cm 高さ(鍵盤部分)0.9cm
- 重さ:1.2kg

どのモデルを選ぶ際も、実際に子どもと一緒に店舗で触れてみるか、レビューをしっかり確認すしてください!
ロールピアノは練習になる?:まとめ
ということで。
今回は「ロールピアノは練習になるか」について解説しました。
小学校低学年以下ののお子さんのピアノ練習においては、次のような効果が期待できます。
- ピアノに興味を持ち始めた初期段階で、音楽に親しむきっかけとして
- 本格的なピアノを購入する前の「お試し期間」として
- 経済的な理由や住環境の制約から、すぐに本格的なピアノを用意できない場合
- 複数の習い事をしている中で、ピアノへの適性や継続性を見極めたい場合
一方で、本格的にピアノを続けていくなら、1年程度を目安に電子ピアノやアコースティックピアノの購入を考えてみてください!
電子ピアノについてはこちらの記事が参考になりますよ。