日本を代表する作曲家・久石譲さんについて紹介します!
映画『となりのトトロ』の心温まるメロディ、『千と千尋の神隠し』の幻想的な響き、『菊次郎の夏』の切なくも爽やかなピアノの音色——。
スタジオジブリ作品をはじめ、数多くの映画音楽を手がける巨匠・久石譲さん。
その活躍は映画音楽の枠を遥かに超え、指揮者として、そして現代音楽の探求者として、今なお世界の第一線を走り続けています。
この記事では、そんな久石譲さんの経歴やプロフィール、気になる現在の年齢や活動、そして世界中から寄せられる海外の反応や不朽の代表曲まで、その魅力を深掘りしていきます。
2025年、久石譲さんの現在|74歳、創作活動は新たな頂点へ
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1950年12月6日生まれの久石譲さんは、2025年現在、74歳となります。
しかし、久石譲さんは、年齢を感じさせないどころか、創作意欲はとどまることを知らず、むしろキャリアの新たな黄金期を迎えていると言っても過言ではありません。
2025年の活動スケジュールは、まさに超人的です!
- 日本センチュリー交響楽団 音楽監督に就任 (2025年4月〜)首席客演指揮者から昇格し、本格的にオーケストラの舵取りを担います。伝統的なクラシックと自身の現代的な音楽性を融合させ、新たなオーケストラサウンドを追求していく拠点となります。
- 英ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団との凱旋公演 (2025年7月)“Composer-in-Association”という特別な立場でタッグを組む世界最高峰のオーケストラと共に、東京ドームでジブリ音楽のコンサートを開催。13万人を動員する壮大なプロジェクトの集大成を飾りました。
- 新作・日本初演の連続 (2025年7月〜10月)サントリーホールでの〈ハープ協奏曲〉日本初演、自身のルーツであるミニマル・ミュージックを探求する「MUSIC FUTURE Vol.12」など、作曲家としての最新モードを次々と披露。
これらはほんの一部に過ぎず、2025年だけで国内15公演以上を精力的にこなすなど、その活動はまさにフル回転。
74歳にしてなお、クラシック音楽の指揮者と現代音楽の作曲家という二つの顔で、世界を舞台に挑戦し続けています!
久石譲さんのプロフィール|「藤澤守」から世界の「Joe Hisaishi」へ
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今や世界的な存在となった久石譲さんですが、その原点はどこにあるのでしょうか。本名「藤澤守」としての歩みから、そのキャリアを紐解いていきましょう。
2024年には、テノール歌手錦織健さんと共に、すぐれた国立音楽大学卒業生(団体も含む)に送られる、第7回「くにたち賞」を受賞されています。
項目 | 内容 |
本名 | 藤澤 守(ふじさわ まもる) |
生年月日 | 1950年12月6日 |
出身地 | 長野県中野市 |
学歴 | 国立音楽大学 作曲科 卒業 |
主な受賞歴 | 日本アカデミー賞 最優秀音楽賞(7回)、紫綬褒章(2009年)、旭日小綬章(2023年) |
音楽の原点と「ミニマル・ミュージック」との出会い
5歳でヴァイオリンを始めた久石さんは、早くから音楽の才能を開花させ、国立音楽大学の作曲科へ進学します。
この大学在学中に、彼の音楽人生を決定づける「ミニマル・ミュージック」と出会います。
ミニマル・ミュージックとは、短いフレーズやリズムを反復させながら、少しずつ変化させていく現代音楽の一つのスタイル。
スティーヴ・ライヒやフィリップ・グラスといった作曲家が代表格です。
このシンプルでありながら、聴く者を深く引き込む音楽スタイルが、後の久石サウンドの根幹を形成していくことになります。
1981年、アルバム『MKWAJU』でプロデビュー。当初は現代音楽の作曲家としてキャリアをスタートさせました。
宮﨑駿監督との運命的な出会い
久石譲さんの名を世に知らしめたのは、言わずと知れた宮﨑駿監督との出会いでした。
1984年、映画『風の谷のナウシカ』の音楽担当に抜擢されます。
当初はイメージアルバムの制作のみの予定でしたが、その音楽に感銘を受けた宮﨑監督と高畑勲プロデューサーが、映画本編の音楽も依頼。
この作品の大成功が、「宮﨑駿×久石譲」という、日本映画史に残る黄金コンビが誕生した瞬間でした。
以降、『天空の城ラピュタ』から最新作『君たちはどう生きるか』まで、宮﨑監督の全ての長編アニメーション映画の音楽を担当。
その数は80本を超え、『菊次郎の夏』『おくりびと』など数々の実写映画でも手腕を発揮し、日本アカデミー賞最優秀音楽賞を7度も受賞しています。
世界が熱狂する「HISAISHI」サウンド|海外の反応
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久石譲さんの音楽は、今や日本国内だけでなく、世界中で愛されています。
コンサートは常にソールドアウトとなり、海外のメディアやファンからは絶賛の声が絶えません。
欧米の批評家が絶賛する「芸術体験」
- イギリス『Telegraph』紙「指揮者とピアニストの両役を優雅にこなし、ジブリの映像が映るたびに観客は歓声を上げた。メロディは決してくどくなく洗練されている」
- アメリカ『The New York Times』紙「日本の叙情とミニマリズムを融合させたスコアは、単なる映画音楽を超え、独立したクラシカル作品としての地位を確立している」
- オーストリア『Deutsche Grammophon』「ウィーン・フィルとの共演は鉄壁のアンサンブル。彼の音楽は“自然の生成そのもの”に匹敵する」
海外のレビューで共通して見られるのは、「映画音楽を超えた芸術作品である」という評価です。
スクリーンで聴くのとは全く違う、生演奏ならではの迫力と感動。
そして、指揮者としての卓越した技術が、世界トップクラスのオーケストラから最高の音色を引き出している点が高く評価されています。
SNSを駆け巡るファンの感動の声
久石譲さんに対する現地のファンの熱狂ぶりは、SNSを見れば一目瞭然です。
「ロイヤル・アルバート・ホールでのパフォーマンスは最高!弦楽器の音は天上のようだったし、パーカッションは本当に雷鳴のようだった!」(X)
「MSG(マディソン・スクエア・ガーデン)公演は圧巻。『千と千尋の神隠し』の最後では涙する観客が続出だった」(Reddit)
「メルボルン公演の開演前、ロビーでファンが『彼が今この建物のどこかにいるってわかる?!』って興奮して話してた。それくらいの熱気だった」(観客ブログ)
「ノスタルジーを刺激された」「希望に満ちた音世界に力を与えられた」といった声が溢れており、久石さんの音楽が国境や文化を超えて、人々の心に直接語りかけていることがわかりますね!
久石譲さんの代表曲|心に刻まれた不朽のメロディたち
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数々の名曲の中から、久石譲さんの人気の高い代表曲をいくつかご紹介します。
あなたの心に響く一曲はどれでしょうか(入ってなかったらゴメンなさい)。
曲名 | 初出作品 | 特徴 |
Summer | 1999年『菊次郎の夏』 | 爽快で切ないピアノの主題が印象的。日本の夏を象徴する一曲。 |
人生のメリーゴーランド | 2004年『ハウルの動く城』 | 優雅でどこか物悲しい三拍子のワルツ。世界中でカバーされている。 |
あの夏へ | 2001年『千と千尋の神隠し』 | 物語の始まりを告げる、透明感と不安が入り混じったピアノ曲。 |
風のとおり道 | 1988年『となりのトトロ』 | 森の神秘と生命の息吹を感じさせる、木管楽器が印象的なテーマ。 |
君をのせて | 1986年『天空の城ラピュタ』 | 井上あずみさんの歌声と共に、世代を超えて愛される不朽の名曲。 |
アシタカせっ記 | 1997年『もののけ姫』 | 日本的な旋律と、大地を踏みしめるような重厚なリズムの融合。 |
ストリーミングサービスでは、再生回数上位の楽曲の約7割をジブリ関連が占めるなど、その人気は絶大です。
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公式Instagramも要チェックです!
久石譲さんのコンサートグッズも大人気!入手困難なアイテムも
久石譲さんのコンサートは、音楽だけでなく、公式グッズも大きな楽しみの一つです。
- ツアー公式グッズ: Tシャツやパンフレット、アクリルキーホルダーなど、公演の記念になるアイテムが揃います。最近では「事前予約→会場受取」方式が導入され、スムーズに購入できるようになりました。
- オンライン限定品: 公式ストアでは、ジブリ作品の交響組曲LPレコードや、サイン入りの貴重な盤、トトロやキキの木製オルゴールなどが販売されています。
特に、限定生産のピクチャーディスクLPや、スコアの抜粋が掲載された「Music Future」のプログラム冊子は、会場で即日完売することも珍しくないほどの人気ぶり。見かけたら即確保が鉄則です!
まとめ|進化し続ける音楽家、久石譲さんの未来
今回は、作曲家・久石譲さんの現在から過去、そして未来へと続く音楽の軌跡を辿ってきました。
- 2025年現在74歳。日本センチュリー響の音楽監督に就任するなど、精力的に活動中。
- 宮﨑駿監督との出会いを経て、日本を代表する映画音楽家としての地位を確立。
- 海外での評価は絶大で、「映画音楽を超えた芸術」として世界中の聴衆を魅了。
- 『Summer』やジブリ作品の代表曲は、世代を超えて愛され続けている。
- その原点は現代音楽「ミニマル・ミュージック」にあり、今なお前衛的な作品を創り続けている。
多くの人が彼を「ジブリ音楽の巨匠」として認識していますが、その本質は、「ポップ・ミュージックの構造を知り尽くした現代音楽家」であり、「自らの音楽を最高の形で届ける指揮者」でもあります。
この3つの顔を併せ持つ稀有な存在だからこそ、久石譲さんの音楽はこれほどまでに深く、広く、人々の心を打ち続けるのかもしれません。
進化を止めない巨匠、久石譲さん。次なる一音から、これからも目が離せません!